#120 ページ20
ラボに着くと気づいた。
化学製品をよく取り扱うためその匂いがしているのが普通だったけど、この日は何故か洋菓子のような甘い匂いが部屋に充満している。
不思議に思ったわたしは、匂いの正体を突き止めるために部屋中を見回すと。
「あっ」
テーブルの上には美味しそうなクッキーが並べられている。
今すぐ食べたい衝動にかられたが、ここはグッと堪えた。
「食べないの？」
中々手を伸ばさないわたしたちを不思議がっているジスさん。
いや、明らかに罠に見えますけど。
「僕、お菓子作りにハマっているんだ。ミンギュ、君は料理が上手でしょ？ でも、お菓子作りはどう？」
「お菓子はあまり作った事ないけど……」
「料理上手なミンギュと、甘いものが大好きなAに僕の腕は通用するのか試してみたくてさ。食べてくれるよね？」
ジスさんの笑顔に何故か圧を受けるわたしたち。
わたしたちに拒否権はない。
食べるしかない……わたしたちは固唾をのんだ。
おそるおそるクッキーを手に取り、かじる。
「……え。美味しい」
何か毒でも盛られているのか、と怖いなと思いながら食べたが、美味しい。
なんならお店に売っているものよりも。
なんだ、普通のクッキーじゃん、とわたしたちは安心からか笑みがこぼれたが。
「あ。やっぱりぃいい……」
ぐわんと歪む視界に覚えがある。
あの時と同じ！！
やっぱり、この人は危険だ。
わたしたちはゆっくりとその場に倒れこんでしまった。
「……実験成功っ」
ジスさんはその場で眠りについてしまったわたしたちを見て、満足そうに微笑んでいた。
後から聞いた話によると、敵を撃退するために今使っている麻酔銃にもっと強力な効果のある睡眠薬を加えるらしく、その睡眠薬が本当に人間に効くのか、わたしたちで人体実験をしたらしい。
ちなみに、人体に影響はないよ、と笑顔で話していたけどそういう事じゃない、と心の中で思ったのは内緒の話。
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ははは - モフるってウォヌが言ってるの想像したらやばい...可愛すぎて死にそう。あの犬を撫でる動画思い出した (2020年10月22日 5時) (
レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
ははは - ごめんなさい。。ラボがラブホに見えた.../// (2020年10月22日 5時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
ははは - ジュンピ格闘www本当にストーリーうますぎる。。 (2020年10月22日 4時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - yuinaさん» コメントありがとうございます！頑張ります(^^) (2019年8月28日 4時) (レス) id: 45070bf52f (このIDを非表示/違反報告)
yuina - 展開がすごく気になります！更新頑張ってください！ (2019年8月27日 14時) (レス) id: f033a0525e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2019年8月23日 12時
