恋と勉強の両立法。【さとみ】

7時間目 ページ7

.









『今日天気良すぎじゃないですか？やー、日焼け止めベタ塗りしてて良かったー』





「俺美白透明感女子が好き。…で、何しに会いに来たの？」





何ですかそれ。さっき誘ったのは貴方ですよね！？





何て言える筈は無くて。…だってさとみくんの色気ヤバいもん今日！





『結羽って言う子がさとみくんの知ったかぶりするからムカついたの』





「あ、もしかして泣き真似した？」





うん、と頷けばガチで引いてますと主張している表情になった。





「演技派デスネ」





『…駄目ですか？』





演技派なら上目使いに涙目でも許してもらえるよね、何てやってる自分が気持ち悪い





「うっわあざといな、お前！」





『え、傷付きますからそれ！』





勢いで抱き付いたら頭を軽く叩かれたので、

「傷付いたからハグした」

と言ったらぶりっこだって言われた。…教師がそんなこと言って良いのかなあ





「…チャイム鳴ったね」





『サボりましょおー、さとみくん』





「不良め」





お、今回は先生呼びって言わなかった。





期待して良いですか。ほらだって抱き付いたままの私を拒絶してないじゃないですか。





『さとみ先生って、馬と鹿ですよね』





「居残りけってーい！」





『私は居残り大好きでーす！』









先生って教えてくれる筈なのに、きっかけしか作ってくれないよね。





校則は守り平等に、だけと未来は個性的に。何て矛盾しすぎじゃない？





だから、私は禁断でも学生だから。と言い訳を付けて距離を近付けるの。





前に近付くんじゃなくて、縦に。背伸びをしてでも高く見せなきゃ。









.

8時間目→←6時間目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す