恋と勉強の両立法。【さとみ】

22時間目 ページ22

.









『お母さん…』





あまり、いや絶対に気付きたくない見たくない知りたくなかった現実。






家に帰り、ドアを開ければ母の気持ち悪い声が短く短く響き、同時にギシギシとベットが軋む音がする。





「早く離婚してよっ」





「はは、分かったよ。それとお前も子供と縁切りしろよな」





母が既婚者と不倫





私を置いて。





私と縁切り






『さ、とみくん…』





午後9時になればアイツは帰るからそれまでバイトを入れた。





家に帰っても虚しく寂しい気持ちになるだけだから。帰りたくないよ、疲れたよ、とさとみくんを思う。





『コンビニ…なーくんと…』





空は真っ黒。街灯に照れされたなーくんと肩を並べて歩いた。





お母さんが飲むと言ってお酒買って飲んじゃおうかな、煙草も吸ってみようかな。





飲んだら吸ったら知ったら分かったら、楽になれるかな。





『あ、これが良いな美味しかったし…ってどうしたの？』





コンビニで商品を見て話していると急になーくんが黙った。





「A、俺の家来ない？」





『え？…いやいや駄目だよ』





そんなのなーくんに悪いし。





「俺ならAを守って大事に出来るけど。頼って欲しいな？」





『考えとくよ』





商品棚を跨いで向こうの方を見て、さとみくんと同じ髪型の人いるなー。何て思いながら憂鬱な沼に陥った。









■□■

唐突ですが皆さんはこの界隈で誰を推してますか？同担拒否してますか？

良かったら教えて下さい(^^)

23時間目→←21時間目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す