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05. ページ5

〆.



「はあ、まだやってるっけ」



残業と言えば残業だけど、微妙な時間。



明日にするか、今日行くか。



幸せで贅沢な悩みだと思った。



一応寄ってみるか、無理なら明日に来ればいいし。



そう思って、店の方まで近づいた時。



「今日はA、来おへんのかな」



聞きなれた愛しい声に体が止まった。



「あー、Aさん」



「そ。残業あるなら明日か」



店の外に最後のお客さんを送り出したらしく、店じまいを始めてる。



店の外に置いたウェルカムボードや植物の片付けをしていた。



「でもさー、シャンプーだけやねんなぁ。いっつも」



ドクン……



心臓が嫌な音を立てた。



確かに、他のお客さんが少なくともカットは頼む中、私だけシャンプーをお願いしていた。



WESTERN RAINBOWは特殊だけれど、普通はアシスタントさんがするものだ。



ほとんどカットを頼まない私では、カットの上達には役立てないし、ただ面倒な客なのかもしれない。



「しげのシャンプー気に入ってるみたいやもんな」



「でもさぁ………困るわぁ」



っ……。



「シャンプーだけって、少なすぎ。もっと……」



わかってた。



わかってたのに、



なんでこんなに………。



「あーあ、Aがお客さんやなかったらなぁ」



胸が、苦しいんだろう。



大して収入源にならない客なんて、確かに鬱陶しいだけだ。



「…………明日、にしよっかな」



短い片想いだったけど、



明日、終止符を打とう。



〆.

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設定タグ:ジャニーズWEST , 重岡大毅   
作品ジャンル:ラブコメ
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作者名:はゆな | 作成日時:2020年4月8日 21時

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