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勝己くんの男前発言にうっかりドキドキしてしまった後、二人と別れて家に戻り、黄色の包み紙に入れた父の分のクッキーをリビングのテーブルに置いてから夕飯の支度をする為にキッチンに向かった。
(お父さん喜んでくれるかな)
父の喜んでくれる顔を想像したら口元が自然と緩んだ。
わくわくうきうきしながら冷蔵庫から食材を出していたら家の電話が鳴り、急いで出る。
電話をかけてきた相手は父だった。
「…A、私は暫く帰れない」
『え…』
いつもの明るい調子の声ではなく真剣な声で少し驚いた。なにか嫌な予感もしてすぐに父に問い掛ける。
『暫くって…どれくらい…？』
「そうだね…。…一か月以上は帰れないかな。君のことだから私が居なくても身の回りのことは何とか出来ると思うけど…、怪我とかしないように気をつけるんだよ」
『うん…お父さんもだよ』
「ああ。…私は大丈夫さ。…もし心配してくれているならテレビを見てね。出演のオファーも沢山きていてね。有難いけど可愛い娘に会えない日が出来てしまうのはパパはとってもしんどいよ」
『ふふ、…私もお父さんに会えないと寂しいからなるべく早く撮影終わらせて帰ってきてね？』
「勿論！…じゃあ、そろそろ呼ばれる頃だから切るね」
『うん、がんばってね。いってらっしゃい』
「ああ、…行ってきます」
そう言って父は通話を切った。
撮影の仕事だと言っていたけれどいつもと違う様子だった。胸騒ぎが止まらない。本当に大丈夫なのかと不安で押し潰されそうになる。
(お父さんは平和の象徴…オールマイトだもの…大丈夫、大丈夫……)
それから一か月、二か月、一年、私が中学生になっても父はテレビで見る事はあっても家には帰ってこなかった。
ーーー
「あ、Aちゃんおはよ！」
『おはよ、出久くん』
中学に上がっても通学路が出久くんと同じ方向なので朝はよく一緒に世間話をしながら学校に行く事が多い。そして気がついたらもう中学三年生だ。
『出久くん高校どこ行くか決めた？』
「え！！…え、えと……き、決めてあるんだけど、その…ゆ、雄英に行きたいなって…」
『雄英…？…ああ、あのヒーロー科で有名なところだっけ』
「！そうそう！」
ここの世界に来てから全く高校について調べてなかったけど、ヒーロー科はあちこちあるみたい。出久くんが教えてくれた。
『…私も雄英行こうかな』
.
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なさ(プロフ) - 夜月 零夜さん» コメントありがとうございます！まだまだ未熟者ですが頑張ります！！ (2020年2月11日 13時) (
レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！とっても天然な主人公ちゃんですが気に入っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - レーナさん» 返信昨日ある事に今更気付きましたすみません…！応援ありがとうございます！頑張ります！れんこん！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 零夜 - 面白かったです！更新頑張ってください!! (2020年2月7日 16時) (レス) id: 3da7626fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - すごく面白い！主人公ちゃんが可愛い！頑張ってください！ (2020年2月5日 23時) (レス) id: 171cb6aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさ | 作成日時：2020年1月29日 3時
