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iw「今の生活は康二的に辛い？」
康二の言い回しを逆に捉えれば、今不安を抱えているということになる。
俺が見る限りは楽しんでるようにも見えたけど実はそうでもないのだろうか。
kj「んーん、楽しいで。みんないい人やし、優しいし。」
iw「ならどこに不安抱えてんの？俺には話せない？」
住み始めてすぐに不満があるのだとしたら早急に改善する必要がある。
悪い印象を持たれがちな俺だから言葉遣いとか気をつけながら聞く。
kj「みんな仲ええなって思っただけよ」
俺人見知りやから羨ましい、
頬の筋肉を緩ませたと思えばそこから覗かせたのは可愛らしい程度の少し妬いた感情。
iw「それは思うよ。最初俺がここに来た時流しそうめんしたくらいだし」
kj「ほんま？舘さまとか嫌がりそうなのに」
iw「ノリノリで掬ってたね」
kj「えー、それ見たいわ」
iw「頼んで来年の夏またやれば見れんじゃない？倉庫に竹あるし」
kj「そこまで俺おるかなぁ」
iw「もし引っ越したとしても遊びにくればいいじゃん」
kj「ええの！？」
iw「逆に何でダメなのさ」
kj「何でって…ほら、皆はここで警察のお仕事しとるし、俺部外者ですやん」
想像以上に喜んだから一瞬ひるみつつも返してやれば、自虐なのか寂しいことを言ってくる。
カメラマンとして働き始めて新しい住処を見つけたら出ていくつもりなんだろうけど、住人以外は誰も足を踏み入れてはいけないというルールはないのだから遊びに来るには構わない。
まぁ俺も最初阿部をここに連れてきた時は部外者扱いされてんなとは思ったけど素性も知られてなかったから当然といえば当然。
対して康二は一緒に暮らしてるからリビングには当たり前のように入れるし、なんなら報告書作ってるのを覗き込んでもふっかは拒否するどころか聞かれてない事件の経緯まで丁寧に話してる。
6人全員、今も今後も康二を仲間外れにするつもりはない。
それでも疎外感を持つのは、少し前の俺みたいな罪悪感が原因なのだろうか。
iw「康二は列記とした仲間だよ。
ノードクターとして働いてたつっても元々康二に罪はねぇんだからもっと堂々としてな」
kj「・・・ありがとう、」
この時の俺の推測が間違ってたと気づくのは、数日後の話。
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作者名：紗絢
| 作成日時：2020年11月2日 17時
