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初恋のお見合いリターンズ 8 ページ8

SUHO side



見えない鎖に雁字搦めにされたような感覚には
もう慣れたつもりでいたのに…



"普通"じゃない世界



言葉にすると
急に、息が詰まるような苦しさを感じた







「スホさん、大丈夫ですか?」



ハジメさんの声にハッとして顔を上げた



ハジメ「もしかして体調悪いですか?」

スホ「いえ、大丈夫です…」

ハジメ「あ、何か飲まれますか?何がいいですか?」



スホ「いえ…今日は帰ります」



ハジメさんの気遣いに更に苦しくなった僕は
ついに席を立ってしまった






「僕らにはAヌナが必要なんです。

だから…今日は帰りますけど…
近いうちに必ず連れ戻しに来ますから!


僕らは僕らのやり方でAヌナを幸せにします!

"普通"じゃない世界だとしても
"普通"より、もっとずっと幸せにします!


ハジメさん、お会いできてよかったです

今日の無礼をどうかお許しください」





苦しさと緊張が押し寄せてきて
うまく伝えられたかはわからない

心臓がバクバクして手も震えてた



だけど、それを悟られないように
精一杯かっこつけてから頭を下げて

ハジメさんの反応も表情も見ずに背を向けた





よくやった、キムジュンミョン!





心の中で
自分で自分を褒めながら

僕は、振り返ることなくレストランを後にした




.

.

.





「は?それで?
そのまま帰ってきたの?」

「なにそれ…」


冷たいマンネ達の声と視線



「うーん…なんていうか…あはは」

「はぁ…」


苦笑いのジョンデと溜め息のミンソク



「…。」

「おい、待てよ」


無言で自室に入っていくベッキョンを
バタバタと追いかけるチャニョル



こんなとき、ギョンスがいてくれたら…


あいつはドラマの撮影で
今日は宿舎に戻る予定はない





結局ハジメさんの『別の顔』を引き出すことも
Aヌナを連れ戻すこともできなかった



それでも、僕は僕なりに
うまくやれたと思ったんだけど…



メンバーの反応を見ていると
どうやらそれは僕の勘違いのようだった





ひとりふたりと自室に戻っていく姿を見ながら
溜め息ばかりが溢れてきた

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rublue(プロフ) - このお話が大好きで大好きで、何度読んでも魅力が全く薄れません。書いてくださってありがとうございます(つд⊂) (2021年6月25日 23時) (レス) id: c62f00b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ィュ(プロフ) - りんさん» ありがとうございます^ ^のんびりですが書き溜めているので気長にお待ちを…^ ^ (2021年2月28日 20時) (レス) id: 96016f3247 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - とっても大好きな作品なのでお時間ある時にでも更新待ってます! (2021年2月27日 4時) (レス) id: 0e01852db4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ィュ | 作成日時:2020年10月14日 20時

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