初恋のお見合いリターンズ 1 ページ1
YOU side
額に薄っすら汗を滲ませ
息を切らしながら現れたのは
スラッと背が高くて
スーツのよく似合う男性だった
超イケメン!ってわけじゃないけど…
ふわっとパーマのかかった茶色い髪と
少し下がった丸い眼鏡が可愛くて
ふにゃっと笑う顔と目尻のシワがいかにも優しそう
「渋滞にはまって遅れそうだったから
タクシー降りて走ってきたんですけど、ハァハァ…
待たせてしまってすみません…ハァハァ」
申し訳なさそうに何度も謝るその人は
とても誠実そうに見えた
ただ、少し気になることが…もしかして…
「初めまして!コバヤシハジメです!」
やっぱり!
イントネーションにほんの少しの違和感を覚えて
韓国人じゃないのかなって思ったけど
「日本の方ですか?」って
カタコトながらも日本語で話しかけてみる
ハジメ「おっ!日本語上手ですね!
そうです、そうです!僕、日本人です^ ^」
U「はい、日本語は少しだけ話せます
あまり上手くありませんが…」
ハジメ「すぐにバレちゃったってことは
僕の韓国語はイマイチってことですよね…
あ、別に隠そうと思ってたわけじゃないですけど!」
ニコニコと明るく話すハジメさんにつられて
こっちまで笑顔になってしまう
別に日本人だから嫌なんてことはない
言葉さえ通じるなら問題ない
ハジメ「ハナちゃんが"すごく美人だよ"って言ってて
めちゃくちゃ期待してたんですよ…」
U「あ、なんかすみません…」
ハジメ「聞いてないですよ…
こんな"すごくすごく美人"な人だなんて!!
想像以上です、めちゃくちゃ綺麗です、Aさん!
僕、急に緊張してきました!えへへ^ ^」
日本人のハジメさんは
長く韓国に住んでいるせいか
イマイチなんかじゃなく、本当に完璧な韓国語だった
それもそのはず
彼は韓国で日本語を、日本で韓国語を教える
"先生"をしている人だった
「ソウルで日本語スクールを経営しています。
高校や大学にも時々教えに行くんですけど…
あ、そこでハナちゃんのご主人と知り合いました!」
そっか、ハナの旦那さんは大学教授だもんね。
「数ヶ月に一度は日本に戻って
知人が経営する韓国語スクールの手伝いをしてます。
僕も将来は、こっちの日本語スクールを続けながら
日本で韓国語スクールもやりたいと思ってるんです。
漠然とですけど
韓国と日本の友好の架け橋になれたらって…」
瞳を輝かせて夢を語るハジメさんは素敵な人だった
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rublue(プロフ) - このお話が大好きで大好きで、何度読んでも魅力が全く薄れません。書いてくださってありがとうございます(つд⊂) (2021年6月25日 23時) (レス) id: c62f00b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ィュ(プロフ) - りんさん» ありがとうございます^ ^のんびりですが書き溜めているので気長にお待ちを…^ ^ (2021年2月28日 20時) (レス) id: 96016f3247 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - とっても大好きな作品なのでお時間ある時にでも更新待ってます! (2021年2月27日 4時) (レス) id: 0e01852db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ィュ | 作成日時:2020年10月14日 20時