魔 法 癒 術 学 の 先 生 【 男 主 】

episode_six ページ6

｢分かりません｣

ハリーが答えた。
スネイプは口元でせせら笑った

｢チッ、チッ、チ＿＿＿有名なだけではどうにもならんらしい｣

ハーマイオニーの手は無視された。

｢ポッター、もう一つ聞こう。ベアゾール石を見つけてこいと言われたら、どこを探すかね？＿＿＿＿＿＿｣



















Aは腕を組んでその様子を見ていた。
なんたる非道。
十一歳の入学したての魔法使いにそんな事聞いても分かるわけが無いだろう。

しかし、これは自分の授業では無いのでAは黙っていた。
ここで口を出したらスネイプが何をするか分かったもんじゃない。

ハリーへの三度目の質問が終わるとスネイプは今出した問への解答を言い始めた。

｢＿＿＿さて？諸君、我輩が今言ったことをノートに書き取らんか！｣

いっせいに羽根ペンと羊皮紙を取り出す音がし、その音に被せるようにスネイプが言った。

｢ポッター、君の無礼な態度で、グリフィンドールは一点減点｣



意地悪、を通り越してもう呆れるしかない。
Aの目は虚ろだった。

















その後も授業中、グリフィンドールの状況は良くなる所ではなかった。
スネイプは生徒を二人ずつ組にして、おできを治す簡単な薬を調合させた。

Aも初めての調合は危なかっしいので見回ることにした。

スネイプのお気に入りらしいマルフォイを除いて、ほとんど全員が注意を受けていた。

マルフォイが角ナメクジを完璧に茹でたからみんな見るように、とスネイプがそう言ったとき、地下牢いっぱいに強烈な緑色の煙が上がり、シューシューという大きな音が広がった。


皆が煙が上がる方を向く。
そこにはネビルを片腕に抱きかかえ、白いローブが薬でぐっしょり汚れているAの姿があった。

手が大きく腫れているネビルは泣いていた。



｢っ＿＿＿あっつ……｣


Aはローブを脱ぎ捨て、ポケットから取り出した包帯をネビルに巻きだした。

｢馬鹿者！｣

スネイプが忌々しげに怒鳴り、魔法の杖を一振して零れた薬を取り除いた。

｢おおかた、鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針を入れたのだな？｣

｢スネイプ先生、この子医務室連れていくんで抜けますね。｣

｢よかろう。そのまま医務室にいろ｣

｢はい。｣



ネビルを肩に担ぎ、Aはそのまま教室の扉を開けた

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