episode_thirty-two ページ32
スネイプに全部の出来事を話すと、苦々しげな顔をし、マルフォイを一瞥した。
そこでの話を要約すれば、「ポッター達と共に罰則を受けろ」との事だった
「……このような面倒事を引き起こさないよう、分かったら寮へ戻れ」
「はい」
マルフォイは不貞腐れたように返事をした。
そして彼が帰ると同時にAも一緒に部屋から出て行こうとした
「お前はここに残れ。」
Aは死の宣告を聞き、額から汗が流れた
翌日。
あの後、こってり絞られたAの顔は死人のようだった
ポッター達はやはり抜け出した事が発覚し、一人五十点ずつ減点されたらしい
グレンジャーとロングボトムも抜け出した為、一気に百五十点も失っていた
首位に立っていたグリフィンドールは最下位に落ち、寮杯を取るチャンスを潰してしまった。
スネイプの顔はいつもより清々しい様な気がした。
「フン、馬鹿な事をするからだ。父親に似て目立ちたがり屋で、傲慢で、問題事を引き起こす。」
「……先輩の所のマルフォイ君はどうなんです」
そう言うとスネイプはAの方をジロリと睨みつけ、何も言わなくなった。
授業中にも影響した。
スリザリン生はポッター見ると拍手をし、口笛を吹き、「ポッター、ありがとうよ。借りができたぜ!」とはやし立てた
グレンジャーは教室でみんなよ注目を引くのをやめ、俯いたまま黙々と勉強していた
そしてもうすぐ試験がやってくる。
試験を控える一週間前、Aは授業を終えて校内を歩いていると、空き教室から誰かのめそめそ声が聞こえてきた。
「だめです……だめ……もうどうぞお許しを……」
誰かに脅されているようだった。
「分かりました……分かりましたよ……」
クィレルだ。
彼はすすり泣き、蒼白な顔をしている
Aは陰に隠れてその様子を伺っていた。
「(……誰かと、話している)」
クィレルの嗚咽が響いていた。
苦しそうに、彼は呟いている
「……どうして、どうしてこんな事に」
酷くやつれ、本当に壊れてしまいそうだった。
それからしばらくするとクィレルは教室を早足で出て行った。
Aは動かなかった。
試験当日、Aは生徒に簡単な薬の調合と筆記テストを出した。
茹だるような暑さの中、生徒達はそれに耐えながらも必死に解いていた
「……終わりだ。解答用紙を集める。羽根ペンを置くよう」
Aは杖を取りだし、ひと振りすると解答用紙を集めだした。
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ベルモット - 初コメ?です。生徒目線が多いので教師目線の話が新鮮でした。大人の事情が含まれる出来事も勘付く年頃になって痛感することがあります。 (5月16日 14時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます……✨✨そう言って貰えて嬉しいです!!(;´༎ຶٹ༎ຶ`)秘密の部屋編でもグダグダするとは思いますがこの作品をよろしくお願いします😊😊 (2023年1月24日 23時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 賢者の石編完結おめでとうございます!!感動的なストーリーやキャラたちとの絡みなどとても楽しく読めました!秘密の部屋編でも頑張ってください!!応援してます!!! (2023年1月23日 17時) (レス) @page41 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 塾から帰ってきて、覗いてみたら更新されていてめちゃくちゃ元気になりました(*≧∀≦*) (2023年1月14日 23時) (レス) @page36 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます(ᵒ̴̶̷ ᵒ̴̶̷ )✧‧˚応援してもらったのでめちゃくちゃ頑張りたいと思います(ง ˙-˙ )งこれからもこの小説をよろしくお願いします! (2023年1月14日 10時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とある緑の生徒。 x他1人 | 作成日時:2022年10月31日 18時