episode_twenty-seven ページ27
「校長、あの……少しいいですか」
「相談のようじゃの?」
Aは校長室へと来ていた。
ダンブルドアは優しく微笑み、椅子へ促す
「ここ最近はミネルバの方に行ってしもうて寂しかったのじゃ」
「いえ、……そんなつもりは」
Aは口を動かしてごにょごにょと言った。
確かにマクゴナガルの所へ行くのはしょっちゅうだった。
ダンブルドアのあの何もかもを見透かすような青い目が苦手だったのだ
「その、……クィレルさんの事で」
「ほう、クィレル先生とな。」
「彼は……一体、何故あんな目をするのでしょうか。」
「あんな目、と。君にはどう見えるのじゃ」
ダンブルドアの目が少し光るような気がした。
Aは言葉を考えながら言った
「その、何か……求めてるような。救ってくれ、って言うような……」
「ふむ。」
Aは少し俯く。
自分は一体何を言っているんだろう、と。
しかし、言いたいことは本当だった。
ダンブルドアは少し黙った。
「……A。助けを求める者には必ず手をさしのべるのじゃ。君がクィレル先生を助けを求める者、と思った場合じゃがの。少なくとも、君の目にはそう写っておるんじゃろう。」
「……はい。」
「きみは人一倍人を見るのが上手いからの」
アンタが言うな、とAは心の中で思った。
しかしダンブルドアは朗らかに言う
「君は優しい子じゃ。」
「………では、失礼します。」
Aは校長室から立ち去る。
ダンブルドアの目が今も後ろを着いてきているような気がしてならなかった。
クリスマス休暇が終わり、生徒達が帰ってきた。勿論、黄色の彼も。
彼はAの部屋に飛び込んでくるなり「プレゼントありがとうこざいました!」とAに言った
「……最近の学生はノックもできないのか。」
早々に起こされたAはセドリックを睨む。
ため息をつくとAはいそいそとお茶の準備をした
「俺からも礼を言う。」
「使ってくれましたか?」
「ああ、寝やすいぞ」
セドリックは満足そうに微笑む。
Aも少し柔らかい雰囲気でセドリックを見る
「休暇はどうだった。」
セドリックは珍しそうにAを見つめ、勢いよく話し出した
「楽しかったです。叔父のパーティーに____」
Aは始終話を聞かされた。
何故セドリックにその話題を聞いた自分を恨んだ。
「失礼しました。羽根ペン、大切にしますね」
セドリックはそう言うと部屋を出た。
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ベルモット - 初コメ?です。生徒目線が多いので教師目線の話が新鮮でした。大人の事情が含まれる出来事も勘付く年頃になって痛感することがあります。 (5月16日 14時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます……✨✨そう言って貰えて嬉しいです!!(;´༎ຶٹ༎ຶ`)秘密の部屋編でもグダグダするとは思いますがこの作品をよろしくお願いします😊😊 (2023年1月24日 23時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 賢者の石編完結おめでとうございます!!感動的なストーリーやキャラたちとの絡みなどとても楽しく読めました!秘密の部屋編でも頑張ってください!!応援してます!!! (2023年1月23日 17時) (レス) @page41 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 塾から帰ってきて、覗いてみたら更新されていてめちゃくちゃ元気になりました(*≧∀≦*) (2023年1月14日 23時) (レス) @page36 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます(ᵒ̴̶̷ ᵒ̴̶̷ )✧‧˚応援してもらったのでめちゃくちゃ頑張りたいと思います(ง ˙-˙ )งこれからもこの小説をよろしくお願いします! (2023年1月14日 10時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とある緑の生徒。 x他1人 | 作成日時:2022年10月31日 18時