将来の夫やで。【超特急】

31やでやで ページ32

2｢女子って一口小さいの？｣



『へ？』








そう言われて気づく、空っぽのカイの器。












『食べんのはや！』





2｢一口ちっさ｣




『違うよ、ラーメン熱いのが悪くない？』












それはしょうがないなぁー(笑)って言いながら席を立つもんだから先に帰るのかと思って慌てて袖を引っ張る







『ちょ、置いていくの？』




2｢違う違う、トイレ行ってくる｣









あっ、ごめんってすぐ袖を離す


























てか。塩ラーメンあっつ。



















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・









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やっと食べ終わった頃、手になにか袋を持って帰ってきたカイ。












『なにそれ、トイレで何してきたの』





2｢ちょ、よくわかんない誤解生ませるのやめて｣





2｢てか、やっと食べ終わったんだねー。…はい、｣









渡された袋の中にはさっき悩んでた服が2着…。



え。









『え、え？あんのー、カイさん？』




2｢リョウガそっくりだな(笑)

悩んでんなら2つ買えば良くない？どっちも似合ってたし。｣











そうしれっと言うカイは女心が分かるのだろう。









『カイの彼女になる人ってすごい幸せものだと思うな…』



2｢あー、そーかも。(笑)｣









少しドヤ顔で言うカイに、いや認めんのかよって心の中でツッコむ。




























あの後はね、記念(？)でプリ撮ったんどけどカイが女子並みの変顔しかしなくてイライラした。




UFOキャッチャーでカイが上手くてイライラした。




帰りに私には歩道側歩かせないように配慮しててイケメンでイライラした。

















カイは女性になれている…。


ここまで完璧だと隣を歩くのも申し訳なくなってくる。









『送ってまでくれたりして本当にありがとう』




2｢いいえ、どういたしまして。｣











ここまでしてくれたのも昨日のタカシのことを忘れさせるため。


本当にどこまで優しんだ、この鎖骨は。









『おかげでタカシのことを忘れられたよ！』



2｢名前出してる時点で忘れてないと思うけど、


また明日。愚痴なら聞く。じゃ｣












確かに忘れてないじゃん。


って思ったころにはカイ君の背中しか見えないから精一杯『おやすみ！』って叫んでみた日曜日も悪くない。

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