将来の夫やで。【超特急】 (ページ21)

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さっきまで褒めてテレてたタカシの顔が真剣になる

7｢昨日、ユースケになんて言われたん？｣

『あ、やっぱりそれ…ですよね。(笑)』

微妙に静かな空気に耐えられない。そして思っていた通りの質問というのもあって苦笑いを浮べる

『なんも言われてないよ？一緒に帰っただけ』

嘘が下手な私は一生懸命目を合わせぬようにそう言う

バレたかもって思ったのに

7『あっ、そーなん？』

あれ素直な彼は案外信じてくれる

そんなことを考えたのもつかの間。

タカシが引き寄せてくるから帰りに引き寄せられた時のことを思い出しちゃう。

7｢でも、ため息つきまくってカイに相談してたんやろ？｣

言い終わってから、あっ、と小さく声を漏らす彼。

きっと私には内緒という条件でカイにAから相談されたんだよなー、とか言われたのだろう

でもここでタカシにも昨日のことを言えば

そのあとは？その後は？って聞いてきそうなのがカイと違って相談しにくいところ。

『カイに聞けば良くない？』

そうカイから聞けばいい。

こーすればカイにもまだ言ってないキスの話もしなくて済むのだ。

7｢Aから聞けるまで教室に戻すつもりないんやけど？｣

授業7分前。

授業遅れるから戻るって言おうと思って見るタカシの顔はやっぱり綺麗で。

抱きしてられてるからか近くで見ると心臓が聞こえないか心配なほどうるさい

そのせいだ

『告白…されて…

キス…されたかな…』

全てゆってしまったのは。

カイにすら言えないのにタカシに言ってしまったのは今までにない距離間だから。それだけだって言い聞かせる。

7｢え、あぁ…、告白はすると思ってたけどキスまで…｣

はぁ…って溜息をつきながら俯くタカシ

7｢彼氏でもないけど…なんか嫌やから

消毒…させて？｣

消毒…？と小さく声を漏らす私に

7『こーゆうこと』

顔を近づけられて小さなリップ音がなる。

これで2日連続違う人からキスとは異例すぎるなぁ。なんて考えてしまう

好きじゃない。好きじゃない。

そう言い聞かせてもユースケの時よりもなんだか心臓がうるさくてしょうがない。