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なんたってまだ二度目まして。
でも社長は人付き合いがうまい人なのか私でも二人きりで食事というシチュエーションが耐えられている。
会話も途切れることはないし、おそらく社長に高いコミュニケーションの力があるのだろう。
「さ、帰ろうか。二宮に送らせるよ」
「いえ、そこまでしていただかなくても。タクシーで帰りますから」
「そう？じゃあ、お金は出すから領収書もらっといてね」
「わかりました」
確かに社長は私たちと変わらない部分がたくさんある。
領収書なんて言葉を聞くと社長が自分で会社の経営をしてきたんだなと感じられる気がした。
ホテルの外に出ると二宮さんが車を止めて待っていた。
けれど、社長はその車を素通りする。
「社長？」
「タクシー、乗るんですよね」
「乗りますけど……」
首をかしげて社長のあとを追いかけると、社長はタクシー乗り場でタクシーに声を掛けていた。
「社長、そこまでしていただかなくても！」
さっきと同じ言葉を繰り返す私に社長は笑って首を振る。
「女性を送らずに帰すんだからこのくらいはするよ。じゃあ、また月曜日に」
「……ありがとうございます。おやすみなさい、社長」
「うん、おやすみ、恩田さん」
パタンとタクシーの扉が閉まる。
行き先を告げると車が動き出した。
窓の向こうで遠ざかっていく社長に頭を下げる。
それから背もたれに身体を預けて、そっと目を閉じた。
私、この仕事やっていけるかも。
初日にしてそう思うのは社長の人柄だろう。
ロマンスがあるかもよ。
ふいに店長のそんな声が聞こえた気がして、私はぶんぶんと首を横に振ったのだった。
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iCHiKA(プロフ) - のりさん» のり様、お久しぶりです！お待たせしてました、久々の今回は「キスしたいだけ」でございます。こちらこそ今回もありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。お楽しみいただければ良いのですが。今回もぜひ最後までよろしくお願いしますね！ (2021年9月8日 21時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - キタ。今回はキスをしたいだけのお話なんですね。しかも思いがけず長編連載。ありがとうございますm(__)m 既に続きが楽しみすぎです。あ、こんにちは。お疲れ様です。余談ですが私にも亜由ちゃん同様カワイ子ちゃん(3人)がいますw (2021年9月8日 16時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年9月4日 16時
