2 ページ15
さて、クリスマス休暇が終わるとクィディッチ杯が始まる。
リリーはセブルス・スネイプをことあるごとにいじめる悪戯仕掛人のことが大嫌いであったが、シーカーとしてのジェームズ・ポッターは嫌いではない。私は入学して初めてクィディッチを観戦することにした。
会場には早く来たので比較的見やすい場所をとれたと思う。グリフィンドール色のマフラーと手袋をしっかり身につけて、試合が始まるのを待った。
「今年はなんで来てくれたの？」
仲良くなってからずっと断り続けていた観戦。突然誘いを受けたことに疑問を持っているようだ。しかし理由は簡単。今年からシリウスがビーターとしてクィディッチに出るからだ。当然、最初は行く気もなかったが、シリウスからお願いされれば私は二つ返事でＯＫするしか道がないのだ。
「悪戯仕掛人には仲良くしてもらっているからね！彼らの雄姿みたいでしょ？」
リリーは少しむっとした顔をして、ハロウィンあたりから仲いいわよね、と少しとげのある言い方をした。
彼女としても複雑だろう。自分の親友が幼馴染を虐める悪戯仕掛人と仲良くしているのだから。なんとなく申し訳ない気持ちもあるが、私としても思うところはあるのだ。リリーとジェームズは結婚するはずなのに、4年半程経っても進展どころか悪い方向へ進んでいくのだから。
それもすべてジェームズとシリウスが悪いのだけれど。なんとなく、彼らの橋となれればいいのだけれど。
「うーん、ごめんねリリー。君が関わらないでほしいと言うならもう彼らには関わらないよ」
なんて考えてはいるが、学生のAとしての意見はリリーのほうが大切である。将来的にシリウスに幸せになってもらえればそれでいいので、私が彼らと関わる必要は限りなく少ない。ハリーを守るにはリリーと仲が良ければ十分なのだ。だから、リリーが嫌というのなら関りを絶つくらいの気持ちはある。
「え…、Aはもう僕らといるの、嫌になっちゃったの…？」
後ろから悲しそうな声が聞こえる。この声はピーターだ。私は思い切り振り向けば、目に涙を溜めて今にも零れ落ちそうなピーターがこちらを不安そうに見ていた。その隣に立っているリーマスも悲しそうな表情でこちらを見ていた。
＿＿＿
本作品では、クィディッチ杯を1月後半に行っていることにしています。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» ありがとうございます！長い作品ですが、お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年1月27日 13時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - キメラ想像したらめっちゃ笑いましたwwまだ読んでいる途中ですが続きが気になって黙々と読んでいます。更新お疲れ様です、応援してます！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» つなぎ目だらけで舌を出すキメラを生み出してしまいました…wご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - フランケン・アインシュタインはおもろすぎるｗアインシュタインとフランケンシュタインは別物ですよ〜 (2023年1月25日 10時) (レス) @page8 id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - みーやんさん» ご指摘ありがとうございます！見当たる限り修正しました、ご迷惑おかけします。読んで下さりありがとうございました、これからもよろしくお願いします (2022年12月13日 0時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アネモネ | 作成日時：2022年11月26日 20時
