【gnsn】僕を探してほしいのですが！ (ページ11)

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のまうぇいページ11

『依頼主が中々の頑固者で...ん？そちらの方は』

「この通りだ」

『？』

「どうやら僕たちのことを覚えていないらしい」

なんか蚊帳の外なんだが。

僕達ってことは、彼も僕のかつての知り合いなのか...？
ていうか、めっちゃ見てくるんだけど。またなんも言わないし、もうこの人ら兄弟なんじゃないの？

なんて思いながらとなりの席に座る。

『今の僕だと初めましてですね。Aです。記憶喪失で、かつての僕の話を聞きに来ました。貴方も僕の知り合いで？』

すっかり拍子抜けしてしまっている様子で、「あ、ああ」と上ずった返事をした。

「俺はガイア。西風騎士団で騎兵隊長をしてるが、大したもんじゃないから敬語はよしてくれよ。なんたって今は騎兵なんて誰一人残っちゃいないからな」

なんて自虐を交えながら気さくに挨拶してくれた。

「そう言えば僕も名乗ってなかったな。ディルックだ、好きに呼んでくれ」

『ああ。じゃあ早速なんだけど、僕とあんたらってどんな関係だったんだ？』

事情聴取のような感じ僕と彼らの会話を始まった。

～～～～～

「はっきり明言するならば、僕らと君は主とその従者だ。君は僕が生まれてすぐ雇われた」

「だから僕にとって君は＿＿、兄のような存在だった」

？今一瞬声に含みがあった気がするが、まあいいか。

ここ一か月の僕から考えると従者なんてとても似合わないが。絶対失敗まみれだったろ、僕。

「もう何年前になるか、君がいきなり何も言わずに出て行ったんだ。父に君の行方を聞いたが、クビにしたとただそれだけだった」

「当時。父は君を痛く気に入っていてね、手放すなんて考えられなかったんだ」

『...過去。僕が言ったいたことで、なにか覚えはないか？』

それを聞くと彼はふむ、と手を当てて記憶を遡り始める。

「そう言えば」

と、口に出したのはガイアの方だった。

「凄く小さい頃の記憶だが、雷がひどくて眠れないときは毎回聞かせてくれた話があったよな」

「ん、嗚呼。あれか。確かに」

『あれって？』

「まあまあ、俺が完全再現で話してやるよ。＿＿＿昔々」

酒が入って気分よさげに身振り手振りで話してくれた。