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13本目 ページ14
逃げなきゃ
この部屋、城、国から
全て思い出した
馬車に乗ったら甘い匂いでいっぱいだった事
ぴくとがいつの間にかガスマスクをしていた事
我々国で婚約をしている事
とにかくこの部屋から出ないと話にならない
でもこの部屋には窓が天井付近にしかないし、扉は内側からは開けれなかった
ダクトはあったけれど、背が届かないし足場になりそうな物も重ねたけど届かなかった
逃げるって言ってもこの部屋から出たその後は？
兵士もいるし、使用人もいる。監視カメラで見ているかもしれない
しかも今のぴくとの心情では1度失敗したらもう太陽の下を歩けなくなる可能性もある
どうしたことやら
「Aちゃん、本持ってきたよ！夜ご飯にしよっか」
「うん、そうだね」
そう言うと入ってくる侍女たち
テキパキとテーブルに料理を配膳して、1人が控えて残りは出ていった
「Aちゃん、食べよっか。いただきます」
「いただきます」
今日の夜ご飯はいつもと違って薬の味がした
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作者名：稲荷狐 | 作者ホームページ：https://twitter.com/touka__kitsune?s=09
作成日時：2020年1月25日 11時
