雪が降る夜に【ONE PIECE】 (ページ9)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:46,289 hit

cap8 ページ9

＜ｺｰﾄﾞ＞

僕が入ってきて数分後。

彼らがようやく室内に入ってきた。

因みに、ﾙｰｳは不機嫌度MAX状態である。

「あ、人魚だ。ｹｲﾐｰっていうのか…ふぅん」

札を上げようとした矢先、天竜人が5億で買うと大声で叫んだ。

はぁ、と溜め息をつく。

想像以上にお金を使いそうだなぁ、と心の中で呟き、静かに札を上げた。

「5億5000万」

「なら、6億出すえ～!!!」

「6億5000万」

負けじと金額を跳ね上げる天竜人。

悔しそうにしている天竜人を見て、馬鹿にしたように笑ってみせた。

親がその天竜人を止めたので、結局、僕が6億5000万で人魚を落札する事になった。

ﾆﾔﾘと笑う僕の後ろでさっきの海賊は青ざめてｷﾞｬｰｷﾞｬｰと煩く騒いでいる。

煩いといっても僕や周りにしか聞こえないような音量だが。

それに。

「ぎゃあああああああああああ～!!!」

この叫び声の方がよっぽど煩いし。

「ｹｲﾐｰ!!!探したぞ、良かったー!!!」

「ちょっと待て麦わら!!!ｹｲﾐｰはもう彼奴が落札しちまった!!!」

「何だと!!?おい、お前!!!ｹｲﾐｰ返してくれ!!!」

そう言って僕の目の前に来た麦わらと呼ばれた男はよっぽどの馬鹿か無鉄砲なのだろう。

ﾋｭｰﾏﾝｼｮｯﾌﾟにﾄﾋﾞｳｵで突っ込んでくる奴なんて他に見た事がない。

「返せって言われてもなぁ…。ま、良いけど」

「良いのか!!?お前、良い奴だな～!!!」

そんな会話を麦わらとしていたときだった。

「きゃああ～!!!魚人よ～!!!気持ち悪い～!!!」

客の一人が悲鳴をあげたのだ。

魚人という種族を嫌い。

人魚という種族を嫌い。

お前ら人間はどれだけ彼らを苦しめ。

彼らを悲しませているのか。

…お前達は、知らないだろう??

ﾄﾞﾝ、ﾄﾞｫﾝ…!!!

僕の怒りをMAXにさせたのは、その銃声。

視界に移る、魚人の血。

再び天竜人に視線を戻したとき、視界に移った光景は。

ﾄﾞｺﾞｫﾝ!!!

天竜人が麦わらに殴られている姿だった。