├ ページ10
→
「いらっしゃいませー……ってAちゃんじゃん。うわ、奇遇だねぇ。……ン? そ、ここおれのバイト先。あは、おれが居て飲みづらいってんだったら厨房の方に引っ込んでよっか」
「お嬢もパズルやってみます? カワイー柄とか付いてるわけじゃないんでめちゃくちゃつまんないとは思いますけど。……そりゃお断りだよなァ。分かってましたよ。じゃ、おれとお話しましょ。良いじゃないですか暇つぶしくらい」
「えー、あんたが死ぬなって言うなら死ねないんですけどさァ、そんなこと言うならあんたも責任取って危ない目に合わないようにしてくださいね。おれだって常にヒヤヒヤしてるんですよ、あんたは知らないかもしんないけど」
「センパイさァ、おれんこと気に入らないって言ってましたけどこういう時くらいキョーリョクしません? 援護なら出来ますし策ならあるんだけどどうっすか」
「あは、そんな不審そうな目で見んなってば。別にそげん面白いことじゃないんだけどさ、痛いなァって思って。……ってことはおれ、ちゃんと生きてるわけじゃんね。痛みを感じると妙に安心するワケよ。ウン、きみもそのうち分かるようになるんじゃない?」
「Aくんはおれより先には死なないでほしいなァ。きみが居ないとからかえる人がいなくてつまんなそうだし。きみ以上に面白い人材なんて中々見つからないでしょ。……あは、怒んなって。軽い冗談だから」
「アー、待って、今耳元で話しかけんで。頭痛ぇ、ぐわんぐわんする。多分二日酔いだわ。おれ今日仕事とか入ってたっけ。なんもないならお嬢、昼過ぎくらいに起こしてくれません? もっかい寝る。……あ、ちょ、待って、叫ばんで」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨宮 | 作成日時：2022年11月27日 13時
