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君だけが憶えている映画 ページ3
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視界の隅でぎらぎらと主張する鋭利なヒールの鮮やかさも 洗濯機に押し込んだ 惜しみなくチュールを幾重にも重ねられた ミニドレスも簡素な この小部屋では 異物でしかないのだ。
すべて窓から放り投げてしまいたい衝動に駆られる。
そうしなくては、この違和感が ジョルノを導いてしまうのではないか… あり得やしないと理解していても 恐ろしい妄想に蝕まれていく。
フーゴは いつかのように縋り付く私を抱きとめてくれた。
それから “なにかあったのならば 僕に話して？” とも。
「何事もなかったかのように 私に接するジョルノが
すごく恐ろしいの… 」
あの血溜まりの感覚を、私の肌は まだ鮮明に覚えている。
それは きっと フーゴも同じだ。
私は、あの日の面影をフーゴに映し見ているのかもしれない。
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作者名：孔雀の子 | 作成日時：2019年3月31日 8時
