【文スト】福沢諭吉 恋愛集【男主】

愛が一つ　再会 ページ19

国｢敦、昼飯の後に依頼が入った。鏡花と向かってくれ｣


敦｢はい！鏡花ちゃん、頑張ろうね｣


鏡｢うん｣


組合との戦いも終わり、探偵社には平和が戻った。


鏡花ちゃんも入社祝いを終えて、前よりもっとやる気が上がった。


僕も長い間探偵社に居るけど幾つか疑問がある。


デスクが一つ多かったり、時々『A』という人に依頼が入ったりする。


だけど探偵社に『A』という人は居ない。


太宰さんや国木田さんに『A』という人を聞いても、答えてくれない。


そのうち僕も聞くのをやめた。


とりあえず、お昼ご飯を終えて、依頼に行かないと。


ガチャ


福｢国木田、少し良いか｣


国｢はい、何でしょうか｣


社長が国木田さんを呼び出した。


社長室には入らず、ドア前で話している。


僕は社長になれることはないな…。


良い人なのは分かってるけど、でもやっぱり怖い…。


バンｯ!!


全｢!?｣


なっ、なんだ奇襲!?


驚きつつもドアへ目を向けると、そこには背の高い男性が居た。


髪が長く、ドアを勢い良く開けた状態で、止まっている。


顔は項垂れていて見えない。


事務所に居る皆が、男性に目を向けていた。


鏡｢A……？｣


敦｢！｣


…なんで鏡花ちゃんが…その名を知ってるんだろ…。


鏡花ちゃんは驚きの表情で、男性を見つめていた…。

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