R , 8 ページ10
(光side)※暴力表現少々有り
「光くんっ！こんなとこに呼び出してどうしたのっ？？」
「あら葵？私もいるわよ？」
「…は？なんでお姉ちゃんも…」
俺はAが倒れてから、自分に何が出来るかをたくさん考えた。
そしてまず思い至ったのが、自分のせいで生まれてしまった悪意の種を踏みつぶすことだった。
「……ここまで来てくれてありがとう、二人とも」
そう、俺はAを苦しめることになった原因の一つである、長谷川姉妹を人気のない路地裏に呼び出していた。
もちろん、相手が何が予防線を張っていないとは限らないので、奏太にこっそり控えていてもらっている。何かあったらすぐに警察と応援を呼べるように、だ。
今にも喧嘩を始めそうな姉妹ににっこりと偽りの笑顔で微笑みかけると、二人とも揃ってうっとりとした笑みを浮かべた。姉妹揃って似ているのは性格の悪さと、夢見がちなところか。
「それで？なんで光くんは私たちをこんなとこに呼び出したの？……まさか、告白だったり……？」
「あらあ、二股なんてやるわねっ！」
今すぐにでも手を出したい気持ちをギリギリまで抑え込んで、笑顔をキープした。全くどの口が告白だなんてほざくことができるのだろう、俺があの噂を信じきってすでにこちら側とでも思ってるんやろうか。
まだ地獄に突き落とすのは早いと、夢見がちな姉妹にもう少し夢を見せてあげることにしよう。にっこりと頬をさらに釣り上げた。
「……ふふ、どうやと思う？」
「っ…！ほ、ほんとに……？」
振りまきなれた色気を纏っていたずらに笑うと、単純な女は頬を染める。跪いて、まず夢見がちな妹の手に口付けすると、ひゃっ……！と人並みの女の子みたいに恥ずかしがった。
夢見がちな姉は少しだけ面白くなさそうに、拗ねたように唇を尖らせる。
………そんな表情で今更騙されると思っているのならどれだけお花畑が広がっているんやろうなァ？
ここからが本番だ。
妹の手に再び口を添えて、そしてきつくきつく噛み付いた。
「った…！？何すんのよ！！」
「っあんた！！私の妹に何すんのよ！！」
すぐ手を引っ込めようとするけど、逃がすわけないやん？？
そのまま上に再びきつく噛み付いた。甘噛みなんてもんじゃない、血が出るくらいきつく、だ。
思わず涙の浮かんだ目で、化けの皮が剥がれた女が睨む。
「っはは、何すんの…か。もしかして自分のした事ほんまに悪いと思ってない？」
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紫音 - 作者さん！頑張って下さい！応援しています。 (2020年4月21日 3時) (
レス) id: f284f93940 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 一気に呼んじゃいました…！！続編楽しみにしてまってます！！ (2019年8月5日 0時) (レス) id: 7dea81a844 (このIDを非表示/違反報告)
舶(ﾊｸ)(プロフ) - とても引き込まれる内容で一気読みしてしまいました。お気に入り失礼します。更新待っています！ (2019年2月27日 14時) (レス) id: 7017cc79b6 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 続編おめでとうございます！関係ないですがTwitterの方のラブレターで切腹と机拭きのやつ私です← (2018年12月20日 16時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
游 - ずっと、ずっと前から、応援してました...！更新されてるのに気付いて、ついさっき駆けつけました！本当に、更新してくれてありがとうございます！これからも、頑張ってください！ (2018年12月17日 20時) (レス) id: cb81d0bb92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わっふるくりーむ | 作成日時：2018年11月17日 22時
