笑っていて欲しくて。３ーRyota.kー

１０４ 夢主side ページ8

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｢プログラムＮｏ．5

6年3組による発表です＿＿＿。



それではどうぞ｣









大きな拍手とともに開いていく幕



今日は6年間の成長を親に見せる会。ということで

ここ数ヶ月練習を続けた将来の夢をタイトルにした劇が始まった




ちなみに私は特に夢がないから

人員不足のダンス部門に参加









男子｢お前母さん来ないんだろ！」


男子｢専業主婦なのに来ないとか嫌われてんじゃねーの！｣


男子｢出る意味ねーじゃんか！｣









サッカー選手部門が頑張ってる中

舞台裏での待機中そんな声が投げかけられる



1度たりとも話したことないのに

どうして私の家庭事情を知ってるんだろ


最近の情報漏洩はすごいものだ









『･･････出なくていいの？』


「「えっ」」









急に抜けたら迷惑かな？って思ってたけど

皆が同意してくれるのなら心置き無く抜けさせて欲しい


全部言われた通りだしね









女子｢ちょっとダメに決まってるでしょ！｣


女子｢Aちゃんセンターだよ！｣


『ポーションチェンジで』


女子｢それを言うならポジション｣









せっかく後押しを貰ったというのに


一緒に待機していたダンス部門の女の子達に突っ込まれ

これはきっと抜けれないな。と察する



だって練習から熱量凄かったもん。

明らかに周りに圧力かかってたもん。









『緊張して踊れないかも･･･。』


女子｢平気｣


『いますごく眠くて･･･。』


女子｢頬を叩けば起きるわ｣









鬼だ。この子達

何がなんでも登壇させる気だな









女子｢もう！男子達が余計なこと言うから！」


男子｢なんで俺達なんだよ！｣


女子｢Aちゃんに構って欲しいなら素直になりなさいよ！」


男子｢べ、別にそんなんじゃねーし！！！｣


女子｢驚くほど嘘下手っ｣


女子｢ほら、Aちゃんももうすぐ出番！」



『あぁ寿命が縮む〜』


女子｢日本の平均寿命伸びてるから大丈夫よ｣









それのどこが大丈夫なのか分からないけど


突っ込む間もなく強引に押されまくって

渋々暗闇の中真ん中へとスタンバイ









(誰に披露するわけでもないのに)









無理矢理決められた位置で

気づいたら決まってたBGMで


知らない歌のダンスを踊る




盛り上がれる系の楽しいダンスだから

踊ってみれば案外大丈夫な気がしたのに




ダメだ。全然楽しくない








(早く自由な大人になりたい)

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