No.15 ページ17
(監督生side)
「監督生くんちょうどいいところに!」
それはある日の昼下がりの事
もはや慣れてしまった学園長の突飛な登場に軽く挨拶を返しつつ、今度はどんな面倒事を押し付ける気だと腕の中のグリムと身構えた
「いえ、少し気になる事がありましてね? それを君たちに調査して欲しいなぁ〜!と」
またかと思いつつ一応「嫌です」と答えると、案の定学園長が芝居がかった身振りで上から見下ろしてきた
「おやおや?いいんですか?調査が終わった暁にはとっっっておきのご褒美をと思っていたんですがねぇ…えぇそうですか嫌ですか、高級ツナ缶とか寮の改修費用とかその他諸々考えていたんですがねえ嫌なら仕方ありません…」
「(で、出た〜…)」
ブツブツブツブツ言い出した学園長に根負けして私は話の続きを促す事にした
「とりあえず学園長室まで来てください。詳しくはそこでお伝えします」
「はーい」
珍しいなと思いつつ私とグリムは歩く学園長の後を追うのであった
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___学園長室
「来たか仔犬」
「クルーウェル先生?それに…」
部屋に入るとそこには思わぬ先客がいた
クルーウェル先生
そして
「久しぶりね新ジャガ。元気にしていたかしら」
「小エビちゃんやっと来たー、遅すぎ〜」
「実際そんなに待ってないのでお気になさらず」
実習で忙しいはずのヴィル先輩、それからフロイド先輩にアズール先輩
ジェイド先輩もいる。でもどこか顔色が悪いというか…
いや、ジェイド先輩だけじゃない。ヴィル先輩の表情もどこか強ばって…
「中に入れ仔犬」
「はい…」
恐る恐る濃いメンツの中に足を踏み込むとバタンと後ろで扉が閉められた音がした
謎の緊張感が部屋を包んでいる
「単刀直入に言おう
この学園には現在、不審者が紛れ込んでいる」
学園長が椅子に座るや否やクルーウェル先生がそう切り出した
「ふ、不審者ァ!?」
グリムが目を白黒させて叫ぶと先生は「あぁ」と厳かに頷いた
真剣な眼差しはこの話が本当だと言うことを物語っているようだ
「え、えっと…何か被害は出たり…」
「今のところ学園関係者に被害はない。だが犯人の目的も不明だ」
不審者が何しに学園に忍び込んだのか分からないと先生は首を振った
「それで…、犯人の特徴は?」
そう尋ねると皆が何故か口ごもった
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くらげ - コメント失礼します!2シリーズ続いて読みました。なんか伏線とか伏線回収とか綺麗すぎて五芳星とか厄災とかもうほんとにすごかったです!次回作が作られたら速攻で見ます!これからも頑張ってください!! (12月3日 10時) (レス) @page50 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
サカ - 初コメ失礼します!全部一気読みしてしまいました。すごく素敵な物語だと思います!!!!今まで読んだ中で1番好きです (2023年1月22日 22時) (レス) @page50 id: 0270587d36 (このIDを非表示/違反報告)
やぎ - 初コメ失礼します!!この前の小説も今回もとても素敵なお話でした!初めて夢小説で泣きました(T ^ T)これからも更新頑張ってください! (2022年9月25日 12時) (レス) @page50 id: c3ead30411 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 初コメ失礼します!!!!!とりあえず神作をありがとうございます:( ;´ཫ`;):シリーズ一気読みして何度泣いたことか…感動やばいですコレ…こんなに泣いたのは久しぶりですwこれからも投稿頑張ってください!応援してます! (2021年11月12日 13時) (レス) @page50 id: d86b6fe909 (このIDを非表示/違反報告)
次亜鉛素酸 - 一気読みを今更させていただきました。伏線やら何やらもう神ですね(語彙力)もうコメントをご覧になっていないと思いますが、素晴らしい作品をありがとうございました。 (2021年10月26日 1時) (レス) @page50 id: 1c5b1c4456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニノココ | 作成日時:2020年12月25日 18時