第301夜 ページ18
(ハリーside)
吸魂鬼に襲われてから数刻
退学に絶望していた状況から一転、現在はプリベット通りから遠く離れた地で僕は友人達と抱き合っていた
「ハリー！無事なのね…！あなたが吸魂鬼に襲われたって聞いた時は」
「ハーマイオニー、息ぐらいつかせてやれよ」
古ぼけているが高そうな調度品が並ぶ屋敷
その一室に僕ら三人の喜びの声が染み渡る
夏休み中、僕だけ何も聞かされていなかったことへの苛立ちと疎外感は未だ拭えなかったけれど、二人の心からの心配に少し冷静さを取り戻した
「ここは一体何なんだい？」
僕は二人に問い掛ける
意味も分からず連れて来られた身からすればその質問も不思議ではなかった
「本部よ」
「本部？」
「そう。不死鳥の騎士団のね」
不死鳥
それを聞いて真っ先に思い浮かぶのは半月眼鏡の髭の老人
「ダンブルドアが設立者なの。前回"例のあの人"と戦った秘密同盟よ」
予想通りの名前に、僕はポケットに手を突っ込んだまま続けた
「誰が入ってるんだい？その騎士団に」
「随分たくさんよ」
「会ったのは大体20人くらい。でも多分もっといる」
それから二人が教えてくれた名前は知ってるものもあれば初めて聞くものもあった
中でも驚いたのが＿＿＿
「スネイプもいるぜ」
「スネイプ！？」
「あぁ。今日も来てた……A関係らしいぜ」
「え…A？」
「ちょっとロン！」
咎めるハーマイオニーを無視して「彼もここにいるのかい？」と尋ねるとロンは神妙に頷いた
「4階に隔離されてるらしい。僕たちもまだ会えてないんだ」
「隔離……やっぱり状態は良くないんだね」
「みたいだ。君がここに来る前、スネイプが怪しい薬を持って来たんだけど、多分あれはAに…」
「ロン、お喋りが過ぎるわよ…！ここではAの名前を頻繁に出すなって言われてるでしょう」
声を潜める彼女と肩を竦めるロンに僕は首を傾げる
Aとの関わりを恐れるその姿に僕は困惑が募った
「二人ともどうしたんだい？そんな、まるでAを触れちゃいけないものみたいな扱いして」
「それは＿＿」
口を開くロン
けれど答えたのは全く別の人間だった
「そんなの、シリウスが怒るからさ」
「あと単純にAの存在自体が爆弾なだけ」
「わっ！？」
突如僕の背後に姿表しをしたのは＿＿＿双子
それから
「君たち、少し静かに…」
扉から現れたのは目も冴える好青年＿＿＿セドリックだった
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雪乃 - 面白すぎて一気に読んでしまいました…！！話の展開にとてもワクワクしてます！！更新応援してます！ (2021年12月17日 0時) (
レス) id: c79f44231f (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - アロンさん» ありがとうございます…(T_T) 更新頑張ります！！ (2021年12月15日 4時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 卵のたまごさん» ありがとおぉおおおぉおお！！！！ (2021年12月15日 4時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
アロン(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！更新待ってます！頑張ってください！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: ed0e3e5242 (このIDを非表示/違反報告)
卵のたまご(プロフ) - 好きだぁぁぁぁぁぁぁ…！！！ (2021年12月7日 22時) (レス) id: d5144cc3f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年9月12日 16時
