第64夜 ページ19
ドラコが魔法界で最低最悪の侮辱と言われる言葉を発すると、途端に轟々と非難の声があがった
双子はドラコに飛び掛かろうとするし、女性の選手は「よくもそんなことを！」と金切り声を上げている
一方、当の本人とハリーは訳も分からず目を白黒させて混乱していた
「マルフォイ！思い知れ！！」
突如ロンがローブに手を突っ込み、ポケットからテープで繋いだだけの無残な杖を取り出しドラコに向かって突きつけた
けど見るからに正常に働きそうもない杖に、僕は急いで制止の声を上げた
しかし
『ロン！それは止めた方がッ』
＿＿＿＿いい
そう言い終わらないうちに、真っ二つの杖は杖先からではなく反対側から閃光を迸らせ、見事ロンの胃のあたりに命中する
ロンはそのままよろめいて芝生の上に尻餅をついた
「ロン！ロン！大丈夫！？」
ハーマイオニーが悲鳴を上げてロンに駆け寄ると、ロンは返事の代わりにナメクジを数匹ボタボタと口から零した
『ロン、我慢しない方がいい
この呪文…止まるのを待つ他無いみたいだし…』
ロンの背中を擦りながら僕は空いた方の手をクルリと回してバケツを創り出した
『これ、使って
ここからなら保健室より森番の小屋の方が近いから、一先ずそっちを目指すといい
あ、でもロックハート先生がいる気配がするから気を付けて』
「わ、分かった！ありがとうA！」
ナメクジを吐いているロンの代わりにハリーが応えて、そのままハーマイオニーと一緒にロンを助け起こして小屋に向かって行った
それを見届けて、僕はクルッと向き直ってドラコにデコピンをした
「いたっ！」
『もぅ…ドラコのお馬鹿！』
僕がはぁと疲れて溜息をつくと、「A…？」とドラコが恐る恐る声を漏らした
僕もそれ以上叱る気にもならず、代わりに苦笑いを浮かべた
『…ドラコは世渡りが下手なんだね…、ダメだよ、無駄に敵を作っちゃ』
「し、しかし…」
『僕も純血主義の家系に生まれたから、そういう言葉には慣れてるけど…、それを堂々と言うのは得策じゃないよ』
僕がドラコの額を軽く撫でながら言うと、少しは反省したのか「わ、悪かった…」と小さく呟いた
『そういうのは本人に言うんだよ
まぁハーマイオニー、分かってなかったけど』
「それは絶対嫌だ！！！」
『ふふ、そう言うと思ってた』
それからまた睨み合いが始まった面々を置いて、僕は日当たりのいい場所を探しに姿を眩ました
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
