第35夜 ページ37
「今夜君が校則を破ると、小耳に挟んだのでね」
『嘘はやめてよね、先生』
僕は息を吐いて、一旦窓枠に腰掛けた
『大広間で盗み聞きしたんでしょ
気配でバレバレだったよ』
そう、昼間僕達の様子を伺って居たのはスネイプ先生だった
ハリー達は気付いてなかったみたいだけどね
「ふん、だからと言って校則破りを見逃す訳にはいかん」
『じゃあ今から罰則で、禁じられた森にでも行く？』
おどけて言うと、先生は眉間に皺を寄せた
『ていうか、今まで僕のこと避けてたクセに、今更何の用？』
そうだ。先生はクリスマス休暇前も、その後も明らかに僕を避けていたのに、なんで…
『ごめんなさい、言い方が悪かったね
僕が父様の息子だからって、もう無理しなくていいよ先生』
「違う…我輩はただ…」
しかしその先を言おうとしない先生
僕が訝しげに見つめていると、先生は話を逸らした
「そもそも君が森に行きたい理由は何かね」
その質問に、別に隠してる事ではないので正直に答える
『ユニコーンだよ
この間森の近くを歩いていたら、まだ幼いユニコーンと出くわしてね
また遊ぼうと思ったんだけど、よく考えたら僕、ユニコーンの巣穴の場所知らないなって』
だから詳しい人に案内してもらおうと思ってたんだ、と続けると先生は呆れたように息をついた
「あの森は、行くことを禁じられている」
『うん、そうだね』
答えながら、そろそろ行かないと、と立ち上がり窓枠に足を掛けた
『じゃあね、先生』
「……待て、ヘルエレガル」
『ばいばい』
「ヘルエレガル！」
先生が叫ぶのも構わず、僕は勢いよく飛び出した
心地よい風を受けながら降下していくのはとても気持ちいい
『
地面に着く直前に呪文を唱え、ふんわりと着地する
しかし玄関ホールには人影などなく、少し肩を落とした
『あーあ、先に行っちゃったか』
ま、いいや
行けば会えるよね
…それにしても、また先生と距離が離れちゃったなぁ
あの時先生は、何と続けようとしたんだろう
首を振って考え事を止める
そして僕は暗闇が支配する森へと足を進めて行った
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一ノ瀬 潤(プロフ) - 深掘りしたやつ公開範囲制限されたのですね😭見れなくなって残念です (6月14日 22時) (
レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - はぁ⁉︎めちゃくちゃ好きなんですが~⁉︎読み始めたばかりなのですが、応援してます！！！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page2 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
あまおうよりとちおとめの方が好き(プロフ) - 主人公の塩がちょうどいいくらいで好き (2023年2月2日 23時) (レス) @page27 id: 98a18d93d3 (このIDを非表示/違反報告)
Web版さん - この神作品を今の今まで知らなかったｯ！！もう最高です！主人公くんの心境とかの変化がゆっくり変わっていてとても読みやすいです！ あと「作者様って本派の人だｯ！」ってことに気づいてとても嬉しかったです！これからゆっくりではありますが一気読みしてきます！！ (2021年9月23日 21時) (レス) @page50 id: 902e47dacc (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - こういう作品、ほんといいてすよね！もう、全部一気読みしてしまいました！ (2021年2月19日 7時) (レス) id: 58abb9e774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年1月24日 23時
