第17夜 ページ19
先生の部屋を出て、一人廊下を歩く
人とすれ違う度、好奇の目が僕を貫く
「あれ、ヘルエレガルじゃない？」
「ホントだ！」
僕を遠巻きに観察する人間には慣れた
それに、今はどこか散策に出たい気持ちの方が強かったから気にならなかった
何か面白いこと起きないかな〜
ちょうどそんなことを考えてきた時、前方に赤毛と黒髪のコンビが歩くのが見えた
『ハリー、さっきぶりだね！ どこに行くの？』
少し声を張ってハリーを呼び止めると、ハリーは「あっ」と声を漏らした
…隣の赤毛の子はあからさまに渋い顔をしていたけど、何かしたかな僕…
「ヘルエレガル…！」
『Aでいいよ、ハリー』
「どうして僕の名前を…」
不思議そうにするハリーに、僕は自分の額をトントンと指で示してみせた
『えっと…君は…』
「ロン･ウィーズリーだよヘルエレガルのお坊ちゃん」
隣の赤毛の子に名前を聞くと凄い剣幕で言われるもんだからちょっとビックリした
…でもそうかぁ、ウィーズリーの子なら僕のこと嫌いでも仕方ないか
父親同士が犬猿の仲だしね
『ロンも僕の事はAって呼んでよ
ところで君達も散策？ 何処に行くの？』
ロンは僕が普通に話し始めるので面食らっていたので、ハリーが代わりに答える
「ハグリッドの所だよ、お茶に呼ばれたんだ
……えっと…Aも良かったら一緒にどう？」
お茶かぁ…さっき飲んだしなぁ
『ごめんね、さっきスネイプ先生のところで頂いたから、今回は遠慮するよ』
そう言うとハリーもロンも目をこれでもかと開いて「スネイプ！？」と叫んだ
「君どうやったらあのスネイプとお茶を飲む仲になれるんだい！？」
『どうって言われても…』
先生が言い出したことだし…
それを聞いてますます二人は驚きに目を開く
『それに、先生は気を使ってくれただけだよ』
その言葉で二人も僕がイレギュラーな立場に置かれていることを思い出したのか、「君も大変なんだね」と呟いた
「僕、君のこと冷たい奴だって決めつけてた…ごめん」
『僕は気にしてないから大丈夫だよ
それより、これからも仲良くしてくれた方が嬉しいかなぁ』
そう言うとロンはパッと顔を上げて「もちろんさ！」と言った
「それじゃあ、もう行かないと
またね、A！」
『うん、また』
二人と手を振って別れる
ハリーもロンも、仲良くやっていけそうで安心したよ
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一ノ瀬 潤(プロフ) - 深掘りしたやつ公開範囲制限されたのですね😭見れなくなって残念です (6月14日 22時) (
レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - はぁ⁉︎めちゃくちゃ好きなんですが~⁉︎読み始めたばかりなのですが、応援してます！！！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page2 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
あまおうよりとちおとめの方が好き(プロフ) - 主人公の塩がちょうどいいくらいで好き (2023年2月2日 23時) (レス) @page27 id: 98a18d93d3 (このIDを非表示/違反報告)
Web版さん - この神作品を今の今まで知らなかったｯ！！もう最高です！主人公くんの心境とかの変化がゆっくり変わっていてとても読みやすいです！ あと「作者様って本派の人だｯ！」ってことに気づいてとても嬉しかったです！これからゆっくりではありますが一気読みしてきます！！ (2021年9月23日 21時) (レス) @page50 id: 902e47dacc (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - こういう作品、ほんといいてすよね！もう、全部一気読みしてしまいました！ (2021年2月19日 7時) (レス) id: 58abb9e774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年1月24日 23時
