君に届け【ころん】

3話 ページ5

部長が説明してくれた後は合奏を見せてもらった。先輩たちの音はすごくて。音楽初心者で合奏なんか小学校からやってない私でもわかった。私も先輩みたいになりたい。

−次の日−
バスケ部時代はずっと演奏してもらう側で、わからなかった。楽器って吹いたら音出ないの⁉リコーダーくらいしか使わないからわかんなかったけど楽器って難しい。
マウスピースとか頭部管だけでやってるけど先輩みたいに音がならない…
岬「大丈夫？言っても難しいから実践あるのみなんだけど…まっすぐ息を吹いてみて？」
岬先輩はフルートの先輩で今まさに私はフルートを吹いているんだけど…
『なんで音が出ないの…』
思わず弱音が溢れる。
こ「ふーん。A吹奏楽部にしたんだ。」
今日はバスケ部休みらしく論が第一音楽室に来ていた。
『悪い？誰かを応援するのも悪くないって思っただけだし！』
可愛くない言葉。だめだな…
こ「どーでもいいけどー？貸してみ。」
論はフルートを強引に奪い取ると構えた。
『えっ…ちょっと！？』
かっ…間接キスってやつじゃない？フルート口つけないけど！
〜♪
なんでそんなに上手いの…？と思うほど上手くて見とれてしまった。
『な…なんでそんなに…』
こ「お母さんの趣味だからちょっとだけだけどさ( ･´ｰ･｀)どやAが僕より上手くなったら褒めてやるけどwww」
相変わらずの煽り口…だけどやっぱりころちゃんには負けられないっ！

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