嘘【緑谷出久】 ページ4
「かっちゃ……何してるの！？」
久しぶりにかっちゃんが村に降りてきていると聞いて探し回ってやっと見つけたんだけど…
(これは…どういう状況なんだろう)
人気のない建物の影に女の子を連れ込んで顔を掴んでいる姿はカツアゲのようにしか見えない。
女の子は女の子でかっちゃんの顔をじっと見て動かないし…
「クソデクか……ﾁｯ」
「かっちゃんが来てるって聞いて探してたんだ！
で、その子「ひっ！？」……」
女の子は僕と目が合うと怯えた顔でかっちゃんの後ろに隠れて尋常じゃなく震えていた。只事じゃない事は何となく察することが出来る。
「コイツはA。街から逃げてきたんだとよ」
かっちゃんは地面に落ちたキラキラと透き通る石を拾い上げ紙袋に入れていく。それに合わせてAさんも一緒に拾い出した。
「おいA。アイツは緑谷出久で一応俺と幼馴染
でクソデクでクソナードだ」
「う、うん？」
幼馴染っていう紹介までは良かったけど…
我ながら僕はかっちゃんにどう思われてるのかが未だに謎だと思ってる。
「……で、何の用だ」
「え？」
「俺ん事探し回ってたんだろ？」
「あ、あぁ！そうそう！これ見てよ！」
僕は朝届いた新聞をかっちゃんに広げて見せる。
そこには大きく『貴族の娘が失踪』と見出しが書かれている。
「そこの娘さんが行方不明なんだって！」
「「……」」
僕の言葉を無視して2人は新聞とお互いの顔を何度も繰り返し見て黙ってしまった。
「おいクソデク」
「なに？」
「この記事全部嘘だぞ」
そう言って渡していた新聞を爆破してしまう。
「ちょっと来い」
「え、な、なに！？」
かっちゃんは更に人気のない建物の影に入り込んでいく、それを追うようにAさんも追いかけていく
そして僕も2人の後ろについて行く。
「ねぇ、嘘ってどういう事？」
裏路地を少し歩いた所で止まってから小さな声で何かを話している2人に声を掛けた。
あの記事が嘘ってなんでかっちゃんが分かるのか気になって仕方がなくて…
「まず、新聞に書いてあった貴族の娘ってのがAだ」
「……」
かっちゃんが指を指すと俯いて小さく頷くAさん
「んで、貴族の娘ってのも嘘だ」
「そうなの！？」
「うるせぇ！」ｽﾊﾟｰﾝ
「ごめん！！」
驚いて大きな声を出したら思いっきりかっちゃんに殴られた。
「そもそもAが逃げてきた理由が_____」
それは酷く悲しい物語だと僕は思った。
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猫太(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます！出来るだけ早く更新できるように頑張ります！ (2017年12月28日 11時) (
レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2017年12月26日 22時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
猫太(プロフ) - りんご飴さん» ありがとうございます！お楽しみ頂けるように頑張ります！ (2017年12月24日 16時) (レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - 凄いです！ＥDのやつですね！続き楽しみに待ってます！ (2017年12月24日 15時) (レス) id: 65eac10195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫太 | 作成日時：2017年12月21日 13時
