20年前の約束

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「この島も久しぶりだよぃ…」

マルコはサッチに焚き付けられて、あの後すぐにオヤジに許可をもらって故郷へやってきた。

マルコは前から用意していた青いピアスをポケットに忍ばせて、昔良く通っていたルイの家へと足を向けた。

「着いちまったよぃ…」

久しぶりに来たルイの家は昔と変わらず、マルコの記憶のままだった。
ただその扉は固く閉ざされており、住人の留守を示していた。

「どうするかな…」

マルコは此処で待つか村の中心街へ行くか迷っていた。

「ん？ マルコか？帰ってきてたのかよ。」

悩んで佇んでいると配達の途中であろう男が馴れ馴れしく話しかけてきた。

「…？」

「忘れちまったのか？ニックだよ！
　ほら配達屋の息子のニック！昔良く遊んだだろ？」
　
「あぁ！あのルイの後ろにいつも隠れてた坊主かよぃ！」

「なんちゅう覚え方だよ！もう坊主じゃねぇし！」

マルコが言うとニックは赤くなり、拗ねているようだった。

「悪かったよぃ。あんまりにも立派になってから分かんなかったんだよぃ。」
「それよりルイが何処に居るか知ってるか？逢いに来たんだが、留守にしてるみてぇで鍵がかかってるんだよぃ」

「…… ルイは………」

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