ホームレスにはなりたくないです。

#14 ページ16

『ふぁーーーっ。』




今日は1日がものすごく長く感じて。






気づけばもう8時。





ある程度の片付けを済ませて、玲於のいるリビングに行く。





『なーにしてんの。』





そう言いながらカーペットの上に腰を下ろす。






『玲於……？』







ソファーの上の玲於をゆっくり覗くと。







『寝てる?? 寝てるの？』







久しぶりに見た寝顔は６年前と全然変わっていなくて。






ちょっとだけ鷲鼻な横顔とか、透き通るような白い肌とか。まぶたのホクロとか。








『変わってないなー。』






鼻の先を人差し指でつつくと







玲於「んーん。……A??｣








『起こしちゃった？ ごめん。』






玲於「知らない内に寝てたー。」








『お風呂湧いてるよ。』








玲於「さんきゅー。」





スマホを持って洗面所へ向かう玲於。





『スマホいるの？笑』





玲於「いります。」






『うわー。依存症じゃん。』






玲於「ちげーよ、どっかの誰かさんに見られるから」








『人聞き悪いなー。誰がそんなこと。』





パタンと閉められた木製のドア。





ひとりの空間が久しぶりに感じて。





『あー、やっぱりひとりって楽ぅーーー。』






とか言いながら気づいたらまぶたを閉じていた。

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