10人目は頑張り屋さん22 (ページ42)

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ぼんやりとしていて...

ただ苦しくて...

意識が、夢と現実の狭間をフラフラと漂っていた。

そんな最中、薄らと聞こえてきたのは
コラボ出演をキャンセルするという話。

ダメ。そんなのダメだよ...

『ダメ...まだ出来る...』

起き上がろうとしたら、身体に力が入らなくて
バランスを崩してソファから落ちかける。

阿「危ない！」

佐「っ！急に起き上がるなって。」

さっくんが支えてくれて、事なきを得たけど
支えてくれたさっくんの腕は震えていた。

時田「...無理させすぎてごめんな。もういいから。」

『ダメ...ダメなの...』

翔「何がダメなんだよ。
一人でまともに身体を起こせないのに
こんなんで出られるわけないだろ！！」

『ダメなの..っ...』

ラウ「あぁ...Aちゃん、泣かないで...」

舘「どうして、そんなに頑張るの。
もういいんだよ。ちゃんと頑張ったんだから。」

『まだ出来る...っ..』

深「頼むよ...もう休んでよ..っ...」

『まだ...』

上手く言葉が出てこない。

だけど、まだダメなの。今はまだ休めないの。

時田「...俺を守るためだよな。
だから言えないんだよね。」

照「え？」

時田「俺さ、早川さんに勝手なことをしたらクビにするって言われたんだよね。
多分、Aもそれを知っていて、俺を守ろうとしてくれているんだと思う。ね？そうでしょ？」

『...っ...』

首を縦に振ってしまったら
すべてを肯定してしまうことになるから。

俯いたまま、何も言えなかった。

時田「...俺はもういいよ。
進退よりも、大切な担当タレントが無理をする方が嫌。

それにクビって言ったって、早川さんはせいぜいSnowManチームの人事異動権くらいしか持っていない。

早川さんが居なくなるまで別のグループを担当して
落ち着いたら、また戻ってくることだって出来る。
だから大丈夫だよ。」

違うの。

時田さんに助けてもらっているのは私の方で...

時田さんほど私を理解してくれて、マネジメントをしてくれる人なんて、居ないと思うの。

だから離れないでよ。

『.....っ...でも...』

"バンッ"

阿「早川さん...」

早川「何しているんだ？おい、雪白。
お前、終わった後に挨拶しないとか何考えてんだ？」

ラウ「っ！アンタが限界を超えているAちゃんを
無理やり出させたからこうなったんだろ！！」

『...ラウ、やめて。』