10人目は頑張り屋さん14

まさかの共演 ページ14

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お弁当騒動から1週間。



「次なんだっけ...」



次から次へと仕事が入ってくる有難い環境は
確実に私の体力を奪っていた。




ここ数日、自分が何の仕事をしているのかすら
分からなくなってきている。




寝不足で頭が働かないし
栄養不足と睡眠不足で肌はボロボロ。



もう限界だな、なんて思うことも増えてきた。



今日は午前中にメンバー全員での仕事をやって
午後からは個人の仕事。





阿「お昼に2時間、休憩があるはずだから
そこで睡眠を取れるからね。もう少し頑張れ。」




朝からフラフラの私に
優しく声をかけてくれたのは阿部ちゃん。




1週間前、何があったのかはよく分からないけれど
あの日以降、食事のことを言われることがなくなった。

その代わりに
「もうすぐ寝れるよ。」「今日は休憩があるよ。」
と睡眠や休息を取るタイミングを
教えてくれるようになったメンバー達。




今日はこの後、少し寝られる。


その気持ちで午前中の仕事を乗り切った。



そう思ってたのに...




ラウ「Aちゃん、ソファ空いてるからね。
時間になったら起こすから、ちゃんと寝てね。」



『ラウちゃん、ありがとう。』



“ガチャ”



立原「雪白さん、緊急です。」



ラウ「あっ！Aちゃんは2時間、休憩です。」



眠ろうとしたタイミングで楽屋に入ってきた
立原さんに、あからさまに不機嫌です。と言わんばかりの表情を浮かべるラウちゃん。



『ラウちゃん、大丈夫だよ。
立原さん、何かあったんですか？』




立原「ドラマに出演予定だった子役の子が怪我をして
急遽、出演見合わせになりました。」




『え...怪我？』




立原「はい。体育の授業で骨折しちゃったみたいで...
それで急ではありますが、13時から新キャストさんとの顔合わせを行いたいとのことで...
早めに日テレに移動になりました。」



『わかりました。』




ラウ「え...行っちゃうの...？」




『うん、お仕事だから。
大丈夫、まだまだ余裕だよ！』




あまりに心配そうに眉を下げるラウが可哀想で
少しでも安心させてやりたくて
頭をポンポンと撫でてやる。




ラウ「Aちゃんの「大丈夫。」は
信用ならないから、最初から信用してないもん笑」




『酷いなぁ笑』




ラウ「でも、頑張ってね。夜、電話してもいい？」





『今日は...23時頃に一回落ち着くはずだから
それくらいになっちゃうけど...』





ラウ「全然大丈夫！俺から電話するね！」

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