. ページ19
中村倫也side
俺の目の前で、背中を押されたAちゃん。
階段から転がり落ちそうになった彼女を
マネージャーさんが支えようとしたが
一度勢いがついた身体は止まらず
二人揃って、長い階段を転がり落ちていった。
『Aちゃん！！！！』
倫マネ「っ！！」
『すぐに駅員さん、呼んできて！！
それと見えないように配慮してもらって！！』
倫マネ「分かりました！！」
マネージャーの高ちゃんが駆け出す。
最終便の新幹線といっても
周囲には疎らながらも人がいる。
.
.
.
階段を駆け降りると
ぐったりとしているAちゃんのマネージャーさんと
彼の腕の中で、痛みに顔を歪めるAちゃん。
『Aちゃん！』
「..っ...と..き..た..さ..ん..」
こんな時でもマネージャーさんの心配をする
Aちゃんに胸が痛くなる。
駅員「大丈夫ですか！？」
高ちゃんが呼んできてくれた駅員さん達が
ブルーシートで周りを囲ってくれた。
駅員「分かりますか？
今、救急車を2台手配しましたからね。」
『Aちゃん...っ..大丈夫だよ。
すぐに救急車が来るからね。』
「..っ..はっ...はぁ...はぁ....」
身体中が痛いようで
呼吸が荒くなるAちゃんを必死に宥める。
本当は背中を摩ってあげたいけれど
身体中を痛がっている今、下手に触らない方が良い。
倫マネ「時田さん、分かりますか？」
時田「..ん...A..は..？」
倫マネ「...きっと大丈夫です。」
時田「..っ....事務所..連絡....」
倫マネ「搬送先の病院が決まったら
すぐにご連絡を入れますから。
大丈夫です。僕に任せてください。」
ふと階段の上を見ると
野次馬の中に、こちらを見て嬉しそうに
微笑んでいる女の姿があった。
『アイツ！！』
アイツがAちゃんを突き落とした犯人だ。
怒りが頂点に達した俺が立ち上がろうとすると
“ガシッ”
腕を強く掴まれた。
『え...？』
「ダメ...っ...
今、大事になったら..映画も...っ..コンサートも..
ダメになる...っ..」
『でもっ！！』
「私は大丈夫だから...っ..お願い...いかないで...」
『...分かった。』
駅員「こちらです！！」
救急隊員「東京消防庁の者です。分かりますか？」
ようやく到着した救急隊員によって
2人は東京総合病院に救急搬送されることになった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6052人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるくてぃー(プロフ) - はりゅさん» コメントありがとうございます。先の展開を楽しみにしてくださっていて嬉しいです。これからも宜しくお願いします(*^^*) (2021年1月10日 15時) (
レス) id: 821cf37f6e (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - らんさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます。苦しい展開が多いお話ですみません...これからどうなっていくのか、是非読んでいただけたら嬉しいです。これからも宜しくお願いします(*^^*) (2021年1月10日 15時) (レス) id: 821cf37f6e (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - ひーさん» コメントありがとうございます。私も欅ちゃんを見ていた時期がありますが、たしかに平手ちゃんと重なるところがありますね。主人公ちゃんがどうなるのか、是非これからも読んでいただけたら嬉しいです。これからも宜しくお願いします(*^^*) (2021年1月10日 15時) (レス) id: 821cf37f6e (このIDを非表示/違反報告)
はりゅ - とても読んでて先が気になりまくってます！これからも更新頑張ってください！ (2021年1月10日 15時) (レス) id: 06cb82de2d (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - すごくすごく大好きで、更新されるたびにすぐ読みに来てしまいます！苦しい場面も多いですが、とても感情移入しやすくて本当に面白くて...。続きも楽しみにしています(^ ^) (2021年1月10日 8時) (レス) id: 81d376c42b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー
| 作成日時：2020年12月21日 23時
