File:5 ページ6
▽
「 なっ、なんだよテメェっ!! 」
『 え、なんだよと言われても。
こんな茶番、さっさと終わらせようと思って。』
「 ちゃ、茶番だとォ……!? 」
まーまー、わかりやすく目の色変えちゃってまぁ。
でもぶっちゃけ私の敵じゃないし、
多分1分もあれば終わっちゃうよね、うん。
あとで野薔薇が言ってた新作アイスチェックしよ。
「 く、来るんじゃねぇ!撃つぞッ!!!? 」
『 ……撃ってみろよ、腰抜け。』
「 は、……? 」
『 どうせ偽物だろ、そのライフルも、拳銃も。
弾入ってんなら撃ってみろよ?
私は逃げも隠れもしたりしないからさぁ。』
ほらほら、と両手をヒラつかせて煽る。
ちなみにこの煽りスキル、
我等がGLG直伝なのでよぉ〜く効きますよ。
ギリ、と歯噛みしてるあたり、
ライフルと拳銃が偽物ってのは当たりだと思う。
だって普通に考えてそうでしょ?
どこかの組に所属してる奴でもない限り、
銃なんて密輸出来るはずがない。
銃刀法違反で逮捕モノだからね。
「 クッソ、があぁぁぁ!!! 」
「 おい!!やっちまえ!! 」
『 ! 』
半ばヤケクソにでもなったように、
懐からナイフを取り出して襲いかかって来た。
……遅いし、隙だらけだし。
やっぱコイツら、絶対強盗初心者だよ。
「 ッ、ぐぁ……!? 」
「 な、なんだよっ、!!?何なんだ、お前!! 」
『 別に?ただの高校生だけど。
ただねぇ、アンタ達みたいな
「 ぐっ……!! 」
無闇矢鱈に襲いかかってきても、
かえってそっちが疲れるだけなのにね、って。
4人のうち3人の男たちを軽く(嘘)捻って、
地面に伏している所を踏みつける。
パンピーはこんなことするべきじゃないんだよ〜。
『 ……で?アンタもこうなりたい? 』
「 っ、……! 」
『 同じ目に遭いたくなかったら、
さっさとその子、こっちに寄越しな?ほら。』
「 ふ、ふざけんじゃねぇ!! 」
ナイフを少女の首に突き立てた男。
少し肌が裂けたのか、
茶髪の女の子はその表情を歪めた。
あれはヤバいかも。
『 ……あんまり使いたくなかったんだけどねぇ。』
私は制服のポケットの中から、
小さな竹筒を取り出し、その蓋を開けた。
すると途端に、
金縛りにあったように男の動きが止まる。
『 忠告してあげたからね? 』
▽
872人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:杠葉 | 作成日時:2021年7月15日 8時