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第十五話 ページ17

「調子にのるなよお前!」

「クロエさんはお前なんかに気はないんだからな!」

全く、三下が吐きそうな台詞をよくもまぁ口からペラペラとでるものだ。

暇なんじゃなかろうか。

こうなった事は授業が終わり、休み時間まで遡る。

【回想開始】

授業終了のチャイムが鳴り、俺は此方に嫉妬を向けていた男子に声をかけられた。

「おい、ちょっと面かせよ。」

俺は頭を抱えて溜め息をつきたくなったが、大人しくついていくことにした。

それで色々いちゃもんをつけられて今に至る。

【回想終了】

「怯えて声もでないのかよ!」

違います、面倒くさいだけです。

ほんと、どう切り上げるか・・・

困りながらどうすれば良いか考える。

その時ふいに声が聞こえた。

「貴方達、こんな所で何をしているの。」

俺は驚いて

「・・・何で個々に・・・?」

と言ってしまった。

「クロエさん!俺達は・・!」

と、一人がアプローチをかける

「いきなり名前で呼ばないでくれるかしら?馴れ馴れしい。」

が氷のごとき眼光と鋭さで相手の心を凍てつかせた。

しかし、少し考えるそぶりをして大体把握したのか彼女は呆れた風にこう言う

「呆れた、貴方達揃いも揃って暇人なの?」

・・・あれ?その暇人に俺って含まれるのか?

「そんな事をする暇があったら勉強でもしたら。」

とどこまでも冷静に正論を展開していく。

しかし言いたい放題にきれたのか。

「この女ァ!」

とカッターナイフを取り出し、向かっていく。

ああ、これはダメだ。

俺は即座にカッターナイフを取り上げる。

「何しやがる!」

と阿呆は突っかかってくる。

「お前がどんな主義主張をしようと勝手だ。」

俺はゆっくりと奪ったカッターナイフの刃を出していく。

キチキチと鳴りながら人を傷つけられる銀色のそれは身を露にする

「だが、刃物を使うというのならそれの持つ危険性を知れ。」

人は石ころで人を殺せるのだから、刃物なら尚更。

「な、何をいって___」

俺は動けない阿呆にカッターナイフで斬りつけた。

とはいっても頬を掠めるだけだが。

「わかったら、目の前から消えろ。」

刃を素手で潰しながら

「次はない。」

そう塵を見る目で言い放ったら全員教室に逃げ帰った。

俺は大きく溜め息を吐いて

「大丈夫か?」

と彼女に無事かどうか聞いた。

「・・・別に、貴方が助けてくれなくても私が何とかしたわよ。」

と俯きながら言われた。

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作者名:古茉 x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年4月17日 20時

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