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…ここにいると危ないな。


そう思い、彼をまだ崩壊していない壁の内側へ移動させた時視界がブレる。

ガン、と頭が何かに打ち付けられ、チカチカと目の前が光った。


「ッ、A…!」


爆豪くんの声に、ちゃんと苗字呼べるじゃんなんてツッコミが浮かんだ。

次に背中と後頭部が叩きつけられ、肺の中の空気が全て外に吐き出される。


「か、は…っ…!」


ひゅ、と息を反射的に吸おうと口を開ける。

しかし、それは生暖かい何かによって塞がれた。


「…っぁ、ぐ、」


目の前に広がるのは、深海のような仄暗い光を移さない青。

それが姫の瞳だとわかった瞬間、私は右手で彼の襟を掴んだ。

足を折り曲げ、私と重なる体の間に入れる。

…そして、思っ切り巴投げをした。


「っぐ、」


行儀は良くないが、口を襲う感触を消すために唾を吐く。

フラリと立ち上がれば、ダラリと左の視界を赤色が覆った。


どうやらベストジーニストを降ろした後の始めの衝撃は、姫が私の頭を壁に打ち付けたもの。

脆くなった壁はそれで崩れ、私はそのまま飛ばされ摑みかかられたまま地面に打ち付けられたのだろう。

…そして、追い打ちとばかりに唇を塞がれたようだ…彼のそれで。


突飛な行動に眉間にしわをよせながらも戦闘態勢を解かずに瓦礫の山に埋もれた姫に視線を移した時、視界の端に人影が映る。

新手かと確認した時、それは杞憂だとわかった。

姫が名を挙げた5人が崩れかけた壁を背に預けたまま呆然とこちらを見ていた。


「…爆豪くんを、よろしく」


そういった時、緑谷くんの手から二つの物体が投げられた。

反射的に受け取り確認すれば、二丁の拳銃で。

長距離と短距離の二種類で、驚きに投げてよこした緑谷くんを見る。


“必要だと思って”

「ありがとう、助かった…!」


彼の口パクにそう返したとき、フッと目の前に影が現れた。

それに慌てることなく背後に一発放った。

自分と弾丸を交換して、爆豪くんの姿を探す。


意識のある6人のヴィランに囲まれている彼だが、焦りつつも冷静に対処しているのがわかる。

…下手に私が手を出すとその虚勢も崩れ去るであろうことも。

それに、


「Aちゃん、他のことに気を取られててもいいの?」

「、っ」


私自身、彼を助け出せるほどの余裕も無い。


背後からの風圧を感じ、一歩飛び退ける。

立っていた場所がひび割れるのをみて、顔を顰めた。

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ヒヨコ(プロフ) - こんにちは、とても大好きです。← ただ1つだけ。84の戦闘シーン、exchangeではなくreplaceの場所がないでしょうか?replaceが置き換えだと認識してるので、ちょっと違うかも?となりました!更新楽しみにしてます! (2018年10月1日 15時) (レス) id: 1a5754497d (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - No,2ヒーローがベストジーニストになってませんか?気のせいならすみません。 (2018年9月17日 16時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
- うわあああ好きです!!夢主ちゃん頑張れー! (2018年9月9日 11時) (レス) id: 1914631717 (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ。(プロフ) - いけいけ夢主ちゃん!姫をぶん殴れ!! (2018年9月7日 10時) (レス) id: acb2629ba7 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - いけいけかっちゃん!夢主をおとせ!← (2018年8月23日 22時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2018年7月11日 21時

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