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「私は会いたくなかったよ…姫」
「…コイツが…！」
私の言葉に、納得の言ったような表情を浮かべる爆豪くん。
きっと、節々に出ていた『西園寺 姫子』のことは頭の片隅にはあったんだろう。
「…なんでそんなこと言うの？」
きょとんと首を傾げる彼に、私は視線を逸らすようにして腕を組んで天を仰いだ。
そして、感情をあまり込めないように淡々と告げる。
「どうしてそっちを選んだの。姫は知ってるんだよね、この先を」
私は目の前に跪いたままの彼の顔が視界に入らないようにしたまま、続ける。
「主人公を、知ってるはずなのに」
「悪い方がどっちかわかるはずなのに」
「…私が、どっちを好むかわかっているくせに」
目を瞑り、息を続く限り吐いた。
隣から…いや、目の前にいるコイツ以外からの困惑の雰囲気は触れずに。
「あれ、死柄木 弔から聞かなかったの？」
軽く足の上で組んでいた手を取られる。
指先に温かい風がかかり、私は仰いでいた視線を戻す。
「Aちゃんを…手に入れるため。そして、」
彼は私を真っ直ぐと見て、うっそりと微笑んだ。
揃った指先に軽く口付けを贈るその姿に、心のどこかを黒い物が蝕む。
「Aちゃんと二人きりの世界を創るためだよ」
うわぁ、という声がカウンターの方から聞こえてきた。
きっと死柄木のものだろう。
私の心情もそれに酷く似たものだが、この空気の中で吐き出す気力はなかった。
「『ココを知ってる』？『悪い方』？そんなのはどっちでもいいんだ。私がここを選んだのは、アッチが提案してきたことだから」
「…手紙には姫が望んだことだって書いてあったけど？」
「私が望んだのはAちゃんと性別と色だけだよ。Aちゃんをそっち側に送ったのは私が態勢を整えるための準備期間」
祈るようにいう彼は、そんな声も聞こえていないんだろう。
「Aちゃんにはもう私だけしかいないんだよ？」
「…あ”？」
チラリと意味ありげな視線を爆豪くんに向ける彼。
爆豪くんはそんな視線に訝しげな声を出す。
「だって！！Aちゃんが大好きだった家族はこの世界にはいない！昔から仲が良かったとか言ってた友達もみぃんな消えた！Aちゃんを知ってる人はもういない！だから…」
姫は酷く嬉しそうに、まるで少女だった頃のように笑う。
「Aちゃんを『本当に』知ってるのは私だけ」
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ヒヨコ(プロフ) - こんにちは、とても大好きです。← ただ１つだけ。84の戦闘シーン、exchangeではなくreplaceの場所がないでしょうか？replaceが置き換えだと認識してるので、ちょっと違うかも？となりました！更新楽しみにしてます！ (2018年10月1日 15時) (
レス) id: 1a5754497d (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - No,2ヒーローがベストジーニストになってませんか？気のせいならすみません。 (2018年9月17日 16時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - うわあああ好きです！！夢主ちゃん頑張れー！ (2018年9月9日 11時) (レス) id: 1914631717 (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ。(プロフ) - いけいけ夢主ちゃん！姫をぶん殴れ！！ (2018年9月7日 10時) (レス) id: acb2629ba7 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - いけいけかっちゃん！夢主をおとせ！← (2018年8月23日 22時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年7月11日 21時
