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．
「さぁ！」
そう戯けるように言った死柄木。
私に向かって、真っ直ぐと差し出された手を、睨みつけるように見た。
「なんで、」
「『なんで』？A、お前は分かってる筈だよな」
至極当然だとでもいうように、彼は嗤う。
まるで、言うことを聞けない子どもを優しく諭すような声音だった。
腕の中に抱きかかえた洸汰くんが震えている。
それを宥めるように、腕の力を強めた。
臨戦態勢を取る私達を一通り見て、手首のついた顔を傾げる死柄木。
「なあ、よく考えろよA」
完全に晴れる土煙。
彼の両脇に佇むのは見覚えのあるモノ。
ギョロリとした目、人間の形を保っていない体、剥き出しの脳みそ。
「…脳無が、二体…」
今ここにいるのは、私を含めて10人の生徒、プロヒーローであるブラドキング先生…そして保護対象の洸汰くん。
私が一つ脳無を引き付けたとして、ブラドキング先生が主格の死柄木…もう一つの脳無を生徒が？
いや、無理だ。
死柄木は相澤先生も押され気味だったし、脳無に至ってはオールマイトを追い詰めた生命体。
どう考えても、この場を切り抜けられる策がない。
相澤先生やほかのプロヒーローは狙われている爆豪くんや生徒を保護する為にまだ戻ってこないだろう。
時間稼ぎ…と考えて戦っても、正直戦闘能力の差は未知数だ。
何より、保護しながらの戦いに私達は慣れていない。
「お前はバカじゃないだろう？」
死柄木が差し出していた手で面倒くさそうに首の後ろを掻き毟る。
それからその手を、比較的前の方に立っていた電気くんを指差した。
「《exchange》…ッ！」
脳無、と死柄木が言った瞬間に電気くんと近くに転がっていた机を交換する。
一瞬でひしゃげた机に、洸汰くんが息を飲む。
机を殴った脳無は死柄木の指示を待っているのか、動かない。
「先生ッ…！」
警戒の視線を向けた時、物間くんの声が上がった。
ブラドキング先生がもう片方の脳無に攻撃を仕掛ける。
一瞬死柄木の意識が私から逸らされたのを見て、背後の転がった大量の机と生徒達を全員交換する。
「飯田くん、洸汰くんをお願い」
「お、俺かい？」
「…最悪、機動力のある飯田くんが保護対象の洸汰くんを逃がす。これが最善」
ここで一番被害者にしちゃいけないのは、『学校に関係ない一般人の』洸汰くんだ。
どうするべきか、考えないと…！
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ヒヨコ(プロフ) - こんにちは、とても大好きです。← ただ１つだけ。84の戦闘シーン、exchangeではなくreplaceの場所がないでしょうか？replaceが置き換えだと認識してるので、ちょっと違うかも？となりました！更新楽しみにしてます！ (2018年10月1日 15時) (
レス) id: 1a5754497d (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - No,2ヒーローがベストジーニストになってませんか？気のせいならすみません。 (2018年9月17日 16時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - うわあああ好きです！！夢主ちゃん頑張れー！ (2018年9月9日 11時) (レス) id: 1914631717 (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ。(プロフ) - いけいけ夢主ちゃん！姫をぶん殴れ！！ (2018年9月7日 10時) (レス) id: acb2629ba7 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - いけいけかっちゃん！夢主をおとせ！← (2018年8月23日 22時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年7月11日 21時
