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39流 ページ39





貴「…あ、少し待っていてください」


ある事を思い出し、キッチンに駆けていく

背中にぶつかる、不思議そうな視線を感じながら…


キッチンに入ると、甘い香りが鼻を程よく刺激する

オーブンを開けて、中から焼き上がったマドレーヌを取り出す


貴「…少しあったかいですが…しょうがありませんよね」


今オーブンに入っていたのは3回目のマドレーヌ

1回目と2回目の物はすでに粗熱を取り、皿に盛り付けてある

その上に、まだ暖かい3回目のマドレーヌを手際よく載せていった


…うん、美味しい


一つ摘んで食べて、一人で頷く

それなりに焦げ色がついたマドレーヌは中までしっかりと焼けていて、しっとりとしていた

上手くできたことに緩む頰を意識して引き締めながら盛った大皿を持って、リビングへむかった


貴「どうぞ…」


コトリと机に置かれた皿を見て、ブン太くんの目が輝く


丸「コレ、Aが作ったのかよぃ!?」


ブン太くんの声に、皆集まってくる


貴「はい、こっちから順にチョコレート、プレーン、抹茶、オレンジです」


チョコレート以外は甘さ控えめだと付け加えれば、次々手に取られていくマドレーヌ

あたし自身も、抹茶を一つ手に取った


丸「…うまっ!!」


真「うむ…たまらん美味さだな!」


柳「甘さも丁度いい」


甘いものが苦手だと言っていた蓮二さんや雅治も、何個か食べているので成功だと言えるだろう

特にブン太くんの目の輝かしさは異常な程


貴「…喜んで頂けようで何よりです」


紅茶を出そうかと思ったが、カフェインを摂取してしまうと眠れないかもしれないので緑茶を出す

そして、自分の分を一口飲んで一息ついた


…あ、どうやって寝てもらおう


来客用の布団は四組しかない

タオルケットは人数分いるとして…

ソファに1人、布団に4人…余り3人


幸「大丈夫だよ、赤也と仁王とブン太を雑魚寝させるからね」


貴「…読心術やめて頂きたいです」


幸「…ん?」


貴「いえ、なんでもありません…」


黒い笑顔でニコリと笑われてしまうと、なにも言えなかった

取り敢えず、布団を出しに行く事にしよう

途中で柳生さんが手伝ってくれたのは言うまでもないが





結局ソファで真田さんが寝て、布団で精市さんと柳さん

残りの2組で、雅治とブン太くんと柳生さんとジャッカルくんで寝るようだ

切原くんは普通に雑魚寝していた



「「おやすみ」」


貴「…おやすみなさい」


ぺこりと頭を下げて、自室へ向かった

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ひな - 凄く面白いです!読んでくうちに感動して涙が出ました! (2019年3月5日 2時) (レス) id: b401e87431 (このIDを非表示/違反報告)
ばろろん - 仁王希望で! (2015年3月30日 18時) (レス) id: 2ad4b6f1e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭希 - 財前オチがいいです! (2015年3月28日 19時) (レス) id: 09f1b7a4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みかりん♪ - 柳さんがいいです! (2015年3月28日 10時) (レス) id: ef8895fc8b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマミソ - 柳くんでお願いします! (2015年3月27日 9時) (携帯から) (レス) id: 499e9b52c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年2月15日 13時

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