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37流 ページ37

レギュラーside


幸「…ちょっと落ち着いたらどうなの?」


机に頬杖をついて、呆れたように視線を向ける幸村

その先には、キョロキョロと不審な視線を彷徨わせる仁王と丸井と切原

他のレギュラー陣は思い思いの事をしている


切「べ、別に落ち着いてなくなんか無いっすよ。ね、丸井先輩」


丸「そ、そうだよな、赤也」


挙動不審な態度で言い訳を綴る二人

そして、そんな二人に囲まれる仁王は完璧に自分の世界に入っている


幸「Aさんの事、好きなの?」


ピリッとした空気が、数人の間に流れる

柳も、既にノートを構えていつでも書き込める態勢をとる


切「俺は違っすよ!?俺が好きなのは…」


仁「夢李じゃな」


顔を真っ赤にして口籠った切原をつまらなそうに見て、仁王が続きをいう


切「ちょっ、なんで言うんすか!?」


丸「…バレバレだから別に驚かねぇよぃ」


切「マジっすか!?」


ショックを受けましたという表情で固まってしまった切原

それをやはり呆れたように見た幸村は続いて、丸井と仁王に視線を移す

そして、お前らはどうなんだと問い掛けた


丸「…お、俺は…」


髪色と同じ色に頰を染める丸井

それを見て、幸村と仁王は少し表情が強張る


丸「…ぇ、あ…っと、その…」


幸「…好きなんだ」


いつまでも言わない丸井に痺れを切らして確認する幸村

と言っても、語尾に疑問符は付いていなかったが

幸村の声にコクリと首を縦に振った丸井は、羞恥からかテーブルに顔を伏せた


仁「そんな幸村はどうなんかの?」


ポーカーフェイスをなんとか保つ二人の間で火花が散る


幸「…どうかな、でも守りたいとは思うよ」


それが、仲間としてか好きな人としてかはわからないけど

そう、幸村は心の中で一人付け足す

仁王はそんな幸村を見て、眉にシワを寄せる


仁「…俺もじゃ」


仁王もまた、幸村と同じような心境にあった

屋上で説教をした時、確かに愛おしいとも、守りたいとも思った

だが、それは家族に向けたりするものと酷く似ていてどちらかと問われれば、すぐには答えを出せそうにないほど


「「…はぁ」」


幸村と仁王のため息が重なる

パタンと柳がノートを閉じる音が響く

そして、柳は口を開いた


柳「俺は、Aの事が好きだぞ」


切「うわ…直球…」


笑みまで浮かべて言った柳に、若干冷や汗を流して言う切原


…この中で一番オトナなのは柳なのかもしれない


そう思った、立海テニス部レギュラー陣だった

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ひな - 凄く面白いです!読んでくうちに感動して涙が出ました! (2019年3月5日 2時) (レス) id: b401e87431 (このIDを非表示/違反報告)
ばろろん - 仁王希望で! (2015年3月30日 18時) (レス) id: 2ad4b6f1e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭希 - 財前オチがいいです! (2015年3月28日 19時) (レス) id: 09f1b7a4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みかりん♪ - 柳さんがいいです! (2015年3月28日 10時) (レス) id: ef8895fc8b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマミソ - 柳くんでお願いします! (2015年3月27日 9時) (携帯から) (レス) id: 499e9b52c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年2月15日 13時

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