【テニプリ】とても可愛いお姫様だね part 2 (ページ22)

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仁「のぅ、A」

貴「なんですか？」

話しかけてきた雅治に答えながらも視線は逸らさない…丸井くんから

雅治もあたしに話しかけていても視線は逸らさない…丸井くんから

ジャッカルくんも、視線を逸らさない…丸井くんから

仁「…胃もたれしてきたぜよ」

貴「私もです」

丸井くんは、さっきお弁当を食べていたはずだ

それなら、今手に持っているものと机の上に積まれているものはなんなんだろう

…食べ過ぎでしょ…流石に

右手にチョココロネ、左手にメロンパン

机の上には、ポッキーとポテチと板チョコと菓子パンと菓子パンと菓子パン…etc．

手を休める事なくそれらを食べ続ける丸井くん

ジャ「仁王は知ってただろ？」

仁「…いつもブンちゃんが食べ終わる前に寝るナリ」

丸「こんくらい普通だぜぃ？何言ってんだよ、なあ、ジャッカル！」

美味しそうな表情で食べる彼は、いっそのことグルメリポーターになればいいと思う

ジャッカルくんは苦笑しながら言う

ジャ「…ブン太にはこれが普通なんだ」

…丸井くんには！だね

しかし、どこにそんな量が入る…？

貴「少し量を減らした方が…」

丸「ん～じゃあ、Aがテニス部に入ってくれれば減らしてやるよぃ！」

貴「…お好きなだけどうぞ」

…危ない危ない、一瞬迷ってしまった

三人もそれを感じ取ったのか、期待した顔を向けたがあたしの答えでがっくりと肩を落とす

そんな三人に、心の中でため息をついた

貴「…そもそも、私でなくてはならない理由は無いでしょう？」

仁「俺はAがええんじゃ」

丸「俺も！！」

ジャ「…Aなら安心して任せられるな」

…ジャッカルくんまで…

子供のような回答に、今度は隠さずため息を吐いた

丸「幸せが逃げてくぜぃ」

ため息を吐いた口の中に、突然甘ったるい風味が広がる

口の中に入ったそれは、じんわりと溶けて消えた

…甘い

丸井くんが片手に持っているのは板チョコ

丸井くんはニコニコ笑いながら自分の口にも放り入れる

チュッとリップノイズを立てて舐められた、綺麗な指

…間接キス

なんて、言葉が唐突に浮かんできた

それを理解した瞬間、体温が上がった気がする

仁「…ブンちゃん…大胆じゃの」

あたしの顔を見てそういった雅治はどこか不機嫌っぽくて

丸井くんは、雅治の言葉を理解して真っ赤になった

丸「わっ、悪りぃ！！わざとじゃ…」

必死に弁解する丸井くんに、頷いた