【テニプリ】とても可愛いお姫様だね part 2 (ページ16)

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…テニス部のマネージャーか

貴「すみません、お断りします」

お辞儀をしてそう言えば、精市さんは少し悲しそうに顔を歪めた

幸「…やっぱり、家の事が大変なのかな？」

その言葉に、雅治が反応する

そろーっと視線を向けてきた

きっと気遣ってくれているんだろうなと思いながら口を開く

貴「それもあります」

切「も？…って事は他になんかあるのか…？」

真「赤也！先輩なのだから敬語を使わんか！！」

私の言葉に反応した切原くん？に、説教をする真田くん

貴「私は別に構いませんよ」

幸「…他の理由は？」

精市さんが黒い笑みを浮かべながら言った

ちなみに、その笑みは切原くんに向けられている

貴「それは…」

prrrrrr…

私が話そうとした時に、電話が鳴る

柳「…誰のだ？」

貴「すみません、私のです」

お昼休みに使ってからマナーモードにするの忘れてた…

断りを入れてから、携帯を取り出して表示を見る

そこには、跡部くんの名前が表示されていた

…電話は、初めてだな

1日で大分メールが溜まってしまった

4人程しかメールをくれる人がいないというのに、未読メールは50をゆうに超えた

五分の四は芥川くんと詩野さんが占めている

電話には出ずに、カバンに仕舞おうとする

丸「…お、跡部じゃん」

しかし、丸井くんに見られてしまった

柳生「私達をお気になさらず出てはいかがでしょうか？」

紳士のように、やぎゅーさん？と前に呼ばれていた人が言った言葉に、思わず固まってしまう

丸「…お前まさか…」

仁「…氷帝に何も言わずに転校してきたんか？」

幸「さすがにそんな事はないでしょ…って、え？」

丸井くんと雅治の言葉を笑い飛ばした精市さんは、あたしを見てまさか…という表情をする

…そのまさかだけどね

柳「予想外だ、データに追加だな」

ガリガリと聞こえてきそうなほどにノートに書き込む柳くん

幸「…ちょっと貸して」

未だ鳴り続ける電話に手を伸ばした精市さんに、冷や汗が流れる

貴「…いえ、ちょっと…」

ジリ…と後ろにゆっくりと後退する

しかし、精市さんもその差を埋めるかのようにジリ…と近づいてきた

仁「…A、諦めんしゃい」

御愁傷様、とでも言いたそうな視線を雅治から受ける

彼はいつの間にか正座から立ち上がった様だ

幸「…A？」

ついに呼び捨てになってしまった

しかも、黒いオーラがあたしに充てられる

これは………恐怖しかない