【テニプリ】とても可愛いお姫様だね part 2 (ページ11)

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仁王side

ドサリ

倒れたのは、屋上側で

俺の上にAが乗っかっている状態で尻餅をついた

貴「…え…？」

なんで生きているのかとでも言いたそうな顔で目を開いたA

そんなAに、俺のどこかがブチン、と切れた気がした

仁「お前は何やってんだよッ！！！」

普段の俺からは考えられないくらいの声量と言葉遣いで発された怒鳴り声に、Aは目を丸くした

そして、一粒透明な雫を溢した

心なしか身体も小刻みに震えている

俺はそんなAを押し潰す勢いで抱き締めた＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

Aside

仁「お前は何やってんだよッ！！！」

死んだと思ったら、生きていて

残念だと感じる間も無く、仁王くんに怒鳴られて

息が出来ないほど、抱き締められて

あったかくて、あったかくて

身体が＿＿＿＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿どうしようもなく震えて

怖くて恐くて、涙が溢れた

何が怖いのかもわからなくて

それがまたどうしようもなく怖くて

仁「死ななくて…よかった」

耳元でそう言われて

訳わかんないのに、また涙が溢れて

コンクリートに擦れて血が出た膝が痛くて

潰されそうなほど抱き締められて息苦しくって

涙を溢し続ける瞳が熱くて

仁王くんの匂いがむせ返りそうなほどに鼻を刺激して

仁王くんの綺麗な銀髪が首に当たってチクチクして

仁王くんと触れているところがあったかくって

胸がどうしようもなく痛くて

全部が全部

貴「あたし_____生きてる＿＿＿＿＿…」

そう、実感させるものでしかなくて

痛いのも苦しいのも熱いのも全部全部…

あたしを生きていると痛いほどにわからせる

仁「…ああ、生きてるよ、お前は生きてる」

なんで？

あたしは生きていなくてもいいんでしょ？

あたしが居なくても変わんないでしょ？

なんでそんなに、安堵の声を返すの？

なんでこんなに、強く抱きしめるの？

あたしは、

生きたいの？

生きたくないの？

死にたいの？

死にたくないの？

生きてて、いいの？