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2.ニコライゲーム ページ2

「この部屋にももう飽きたなぁ……」
「最初こそ愉快だったけど、君との雑談もおおよそし尽くしたし……」
「そろそろあれをやる頃かな?」
「?」
「あれとは?」
「どちらかが死ぬ」
「!?」

私はその言葉に驚いて立ち上がった。しかし、フェージャは手を額に当てて唇を吊り上げた。

「あぁ……」
「それは素晴らしい案ですね」
「だろう〜!?」

何がいいのか全くわからない。

「地上は世界の終わりの大騒ぎなのに、我々二人だけ最後まで生き残ってたら滑稽だよ」
「全く同意見です。ではそろそろ脱獄」

そこでフェージャの言葉が途切れた。振り向くとフェージャはいなかった。
きた。

「フョードル?流石にそれは行動が早すぎる」

太宰治の言葉もそこで途切れた。

「じゃあ私もっ!」

私は床に開いた穴に飛び込んだ。
飛び込んだ先には、フェージャと顔を赤くしていて地面に伏している太宰治がいた。

「ハハハーハハ!箱抜け奇術大成功!」

シグマもいた。

「二人に状況を説明しなくていいのか?」
「ああ〜大丈夫大丈夫」

ゴーゴリが二人を見た。
二人はどうやら何か理解したらしい。

「ほーらね。もう状況理解してる」
「僕達を官房から出した目的は何です?」

フェージャがそう言うなり、ゴーゴリはフェージャに接近し手を握りしめた。

「あああ我が親友!逢いたかったよ〜!」
「君の無事を知れて胸が張り裂けんばかりだ!」

ゴーゴリの嘘くさい言葉にシグマが顔を顰めた。

「私が何をしに来たんだって〜?そんなの決まっているんだろう〜」
「君をブチ殺す為だよ」
「ワァオ」

ゴーゴリは本気だ。私は横で舌打ちした。

「怖いよA……わぁ」

ゴーゴリは私に向き直ったかと思うと、私の首元を凝視した後手元を口で覆った。太宰治もそれに合わせて私を見、同じ仕草をした。

「そー言うことね……ドス君もやり手だ」
「ヒューヒュー」

ゴーゴリと太宰治はニヤニヤしながら私とフェージャを見比べた。
太宰治が人差し指で自分の首をトントンしながら言った。

「く・び❤︎」
「?……っ#@/.&^〒〆*%$!?」
「なんて?」

私はここでようやく、自らの首元に沢山の赤い痕が散りばめられていることに気付いた。

「っ!フェージャ!?」
「何です?」

フェージャは何で事はなさそうに私の方を見た。
しばらくしてゴーゴリが咳払いをした。

「話を戻そう!君たち二人に今から脱獄決闘をしてもらう!」
「君、本当にいい友達を持っているねぇ」
「でしょう?」

3.→←1.恥ずかしすぎる目覚め、地獄の幕開け。



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ぷりん(プロフ) - ありがとうございます!! (2024年1月28日 23時) (レス) id: 3b75b2ea0e (このIDを非表示/違反報告)
匿名N - ( `ᾥ´ )クッ内容が神すぎる! (2024年1月20日 14時) (レス) @page20 id: b34786daa2 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - そんな嬉しいコメント下さる皆様が神なのじゃあああ!! コメント、ありがとうございます!今から更新します笑 (2023年10月29日 23時) (レス) id: b4f424253f (このIDを非表示/違反報告)
らっきー☆ - めちゃくちゃ最高な作品じゃあああ!!作者様、神ですか!?神ですね…。ドスくんかっこいいですし、作者様の文才も素晴らしいですし、、、幸せだー!!この作品作ってくれて有難うございます!!本当に! (2023年10月29日 16時) (レス) @page13 id: 65de01f0a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 主とドス君の日常……書いてみます! (2023年10月9日 18時) (レス) id: d1167c1fd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷりん | 作成日時:2023年9月27日 22時

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