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ep.2 ページ5

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『あ、有難う。』

「...2年前、中学ん時の全国大会。御前にハットトリック決められて負けた。
此処で御前をぶっ潰すのは俺だ、覚えとけ。」




一瞬綺麗だと思ったターコイズは思った以上に濁っていて。
その目付きと下睫毛で思い出した。

全国大会で一番悔しそうに僕の目の前で涙を流してた奴。最後の最後まで勝つ事を諦めて無かった奴。
僕が、初めてプレーで見下ろした奴。



『...何や、冴ちゃんの弟か。』

凛「あ゛?今何つった...「おめでとう、才能の原石共よ。お前らは俺の独断と偏見で選ばれた、優秀な18歳以下のストライカー300名です」


特大の舌打ちと共に何時の間にかライトアップされた一人の男が喋り出した。
首が長くてひょろ長い。隈が酷くて瞳孔がかっぴらかれている、不思議な見た目。

今にも人を殺しそうな視線を送ってくる幼馴染の弟君だが、そういった激重感情を向けられる事にはこの容姿のお陰で慣れている。




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絵「シンプルに言おう。日本サッカーが世界一になるために必要なものはただひとつ……"革命的なストライカーの誕生"です

俺はここにいる300人の中から、世界一のストライカーを創る実験をする」



ヒョロ長男は何を言い出すかと思えば素っ頓狂な事。言われてみれば見知った顔は皆FWばかり。彼曰く、青い監獄(ブルーロック)と言う名のデスゲームで生き残った奴は【世界一のストライカーになれる】らしい。

ほおん、今まで馬鹿にして来た奴等全員黙らせる事出来る訳で。
今のチームはどうだ、全国大会がどうだ、と生温い事を今ほざいている奴等も全員、僕に負けた、と頭を垂れる。

...世界一かわええ僕の容姿を世界にたらしめれる、と。
そんなん乗らん訳が無い。


見た目もプレーも、皆僕に夢中になるなら、このデスゲームに参加するしか無い。


人それぞれの思いが有るけど、僕はそん中でも一番真面で、一番不純な動機。
そんでもって、一番明瞭。

ノエル・ノアにもエレック・カントナにもペレにもそんな不純(エゴ)がある。僕が近付くこの中で一番、その存在に相応しい。そう思う程不思議と気持ちは高揚した。




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作者名:tsumu. | 作成日時:2024年4月14日 22時

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