【探偵チームKZ】KZの姫は知っている【アーヤ成り代わり】

#022 ページ23

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「ただいま」


家に帰ると、ニッコニコのお母さんがいた。
お兄ちゃんのテスト(２月だし実力テストかな？)の結果が発表され、しかもすこぶる良かったようで。加えて、私の三ツ矢C入りもある。



「彩、お帰り!」

「うん」



私は挨拶をすると、まず鞄を置き、自室へ向かう。奈子ちゃんはまだ小学生ではない為、まだ一人部屋だ。

鉛筆を取り出し、ノートを広げ、少し問題を解いてから、私はふと手を止めた。
私の机には、カレンダーが置いてある。月の予定が1ページにまとまっている……まぁ、一般的なもの。



「今日……１月３０日……」



あれ?
何だろう、何か…もうすぐあるんじゃないか……?１月のイベント…、はもうほぼ終わりかけている。２月…のイベント……。節分でもなく、バレンタインでもなく。もっと差し迫ってるはずの、



(上杉くんのハピバだ!!)



うっわスッキリしたー……なんて言っても仕方がない。というか何故にこんなに忘れてたんだ。前世は１月末あたりから意識してた時もあったのに。

……あぁ、でもしくじったなぁ。
お祝いしたいけど、「なんで知ってんの?」と疑われ、めんどい女どころかストーカー扱いされてしまうかもしれない……!でもお祝いしたい!!

いやだって生でご本人を前にとか、貴重過ぎるし……でも、上杉くんは、当日アピり出したりしないだろうなぁ。困る。

そうなれば、明日無理やりにでも聞くしかない。知ってるけど聞くって何なの。というか猶予２日とか無理すぎだろ。



「……話題作りのために、２月１日のこと調べとこ」



こうなった時の私の執念を舐めるなよ。
いやどうなった時だよって話だけど。

とはいえ、スマホもＰＣもない、イコールインターネット無しは辛い。私、小３の時何して生きてたんだっけ怖いわ。


リビングで撮りためたドラマを見ているお母様の隙を見て、パソコンを立ち上げる。さっさと終わらそう。元オタク(ってかぶっちゃけ今もか)タイピングの速度にしては遅いけど。



「…んんっ、明日どうやってその話に持ち込むかなー……」



それにプレゼントも迷うとこだしな。
…前途多難…。

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