今でも大好きだよ

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A「あんたには関係ないでしょ」


芹澤「待てよ」


横を通ろうとしたら芹澤に腕を掴まれた


芹澤「アイツには言わねえのか？」


A「？アイツ？」


葛城のこと？


言うわけないじゃん


あゆなが葛城に言わない限り、


私は誰にも言う気はない


芹澤「桐谷だ」


優？


……ん？え？何？どういうこと？


え？まさか私が妊娠してると誤解してるの？


いやいやいや例え数日前にヤったとしても


すぐに陽性反応が出るとは思わないんだけど……


いやでもここであゆなだって言うと


それこそ面倒なことになるなぁ


A「だからあんたには関係ないって言ってるでしょ」


芹澤の腕を取り階段を歩き出す


芹澤「おい咲野！待てよ！」


A「しつこい！何なの？」


芹澤「何でアイツには言わないんだよ」


A「だからあんたには関係ないって言ってるでしょ」


芹澤「本当はアイツの子じゃないからか？」


いやそもそも妊娠してません。


私のことを気にしてるのかは知らないけど


小さい声で話す芹澤に


私は少しずつイライラしてる


芹澤「本当のことを教えてくれ」


A「分かった、教える


これは芹澤にまったく関係のないことなの」


ニッコリ笑って芹澤を見る


芹澤「捨てられるのが怖いのか？」


A「は？」


芹澤「他の男とヤったのが知られたくないから今はアイツに黙ってるってのか？」


A「……」


芹澤「せっかくまた付き合いだしたのに


この事を話せば自分から離れていくと思ってんのか？


それともやっぱり桐谷君が大好きだから離れたくねえって？」


A「黙ってよ、あんたには関係ないって何度言えば―――」


いきなり腕を掴まれたかと思うと


壁に押し付けられて


気付けば壁ドンをされていた


芹澤「そんなに捨てられるのが怖いなら


いっそお前から捨ててやればいいじゃん」


A「は…？何言ってんの、意味分かんないんだけど」


芹澤「俺は別に構わねえけどな〜


身籠ってる女が例え自分の子じゃなくとも好きな女と一緒にいれるなら俺は気にしない」


馬鹿なのこいつ？


A「要は優を捨てて芹澤のとこに行けと？」


芹澤「ああ、俺にとっては一石二鳥だけどな。


子供も欲しかったし」


A「……離れて。


あんたと変な噂が流れて優の傷ついた顔は見たくない」


芹澤「アイツのこと、本当は好きじゃねえんだろ？」


A「は…？」


え、今なんて言った？

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