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泣きそう。泣いてしまいそう。
この有り得ないくらい疲れ切った身体にこれ以上の鞭は打てないのに。
打ちたくないのに！
追い掛けて来る寮生から逃げる為に脚を動かした。
ユウ君に手を引いてもらいながらではあるが。
「とりあえず適当な部屋に入ってやりすごすんだゾ！」
「仰せの通りに」
ぜぇはぁと何度も浅い呼吸を繰り返す。
深く吸ってる余裕が無いからだ。
休んでる間に一度引いた筈の熱が再び体内を駆け巡っている。
特訓中もそうだった。
矢張り疲れは簡単に取れないらしい。
「出てこい、溝鼠共め！」
「物凄い罵倒」
一番近くにあったお部屋に入り、息を潜める。
思わず突っ込んでしまったがそれだけ元気が出てきたって事にしておこう。
「行ったみてぇだな」
耳を澄ませ足音を確認するグリム君がとっても頼もしく感じるのはどうしてだろうか。
「やっと休憩出来る…」
「でも見つかるのは時間の問題かも」
ああ、と項垂れた。
考え事に耽っていたら急に目の前が明るくなる。
ユウ君が携帯の明かりを付け、部屋を照らしていたのだ。
「びっくりした…！大声出しちまうところだったじゃねーか！」
近くでふわふわ浮いていたのは例の絨毯君で、どうやらグリム君の顔を擽っていたらしい。
私は驚きのあまり体が固まった。
心臓も止まった気がした。
「ここ、カリムの宝物庫か！」
その言葉を理解するのと同時に混乱する脳内。
簡単に開けれて良い部屋じゃないのに鍵の一つも掛けないだなんて。
リドル君が知ったら怒られてしまうよ。
彼には宝物庫が何たるか説明するべきなのではなかろうか…。
「オマエがいれば、見張りを振り切って外に出られるかも！」
突拍子もない提案を持ち掛けるグリム君。
��彼��は快く受け入れてくれたらしく、一言断りを入れてからその綺麗な背中に乗り込んだ。
「やっと帰れる…」
小さく吐き出した言葉。
先輩なのに、弱音を吐いてちゃいけないのに、情けない。
下から私達を見つけた寮生達が怒った声を上げているが気にしません。私はもう疲れたのです。
帰りたいのです。
「これって泥棒になっちゃうのかな」
「違うとは言い難いですね」
顔を見合わせる。
でもまあ本人も楽しそうだから良いかと互いを無理くり納得させた。
「後からごめんなさいしよう」
今は何よりも帰りたい。
目的地に進んでもらう為、グリム君が��彼��のふさふさを引っ張る。
すると急に動きが変わった。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
